- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- カナダ留学・クリティカルシンキング専門家
アルバータ州留学への現地情報(その1) お勧めではないNAITのESL
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1994年以来日本からやって来る留学生の支援を続けています。
BC州は日本にも近く、日本人への理解も進んでいる(悪く言えばステレオタイプが出来ている)地域ですので、まず最初に上陸するには適した地域です。
大学のESL(英語のレベルを上げるためのコース)も留学生のニーズに合わせている所が結構あり、留学前から計画を立てやすいプログラムを提供しています。
昨年9月からアルバータ州在住。
地の利を生かして教育機関訪問、担当者と接触し果たして日本から留学生が選択する価値はあるか!と調査をしています。
1年余り住んだアルバータ州南部の教育事情も改めて詳しく公開する予定ですが、今日はまず「呆れた!」NAITから。
「ずいぶん偉そうで留学生の事情は無視。うちのルールに合わせなさい。」でした。
しかも言ってることが辻褄合わせです。
今時こんな考え方の学校もあるんだなと、おかしくも感じてしまいました。
NAITとはNorther Alberta Institute of Technology の略で、いわゆる技術系教育を行う機関です。
Diploma, Degreeのコースがあり、すぐに社会に役に立つスキル、仕事の見つけやすい技術を教えてくれます。
カナダでは、大学に行く生徒のレベルはかなり高いので、そこまで達していない高校卒業生が目指す学校でもあります。
私が支援している日本人大学生は、ほとんどがNAITのような職業専門学校ではなく、世界的レベルの大学を目指しますが、特定の日本人学生にはかなり将来性のある選択肢だと、調査に行きました。
その特定の日本人学生とは、「カナダ留学のこれからー新しい留学の形(お助け編)」に書いた高校留学生のことです。
高校卒業がおぼつかないだけでなく、カナダでも日本でも進学も出来ない悲惨な状況の「とりあえず送られてしまった日本人高校生」。
せめて、手に職を英語でつける手助けは出来ないものかと、目をつけたのがNAITなどの職業学校です。
アルバータ州にも、迷子の日本人高校留学生がずいぶんいますからね。
外国人、特にアジアの顔をした日本人にどんな対応をするかを見るには、まずは飛び込み訪問が一番。
寒~い日の朝、NAITのESLを訪ねました。
自己紹介をしたあと「質問があるんですが、答えてくれる方いますか?」と。
受付の女性は、にこやかに「私にも答えられることかしら?」と。
ほとんどの内容は学校のサイトでわかりますが、どこまで柔軟な対応をするつもりがあるのかを探るには、直接キツイ質問をぶつける必要があります。
「日本からの留学生がESLに出願する時にはどのレベルのコースに入り、何学期で正式なプログラムに届くか予定を立てられると有り難いです。 ESLのレベル分けにはTOEFLなどのスコアは使えますか?」と。
「とんでもない。うちは外部テストは使いません。うち独自のESLplacement test しかダメです。または、NAITが作っている英語能力テストしか受け付けません。」ときっぱり。
な~るほど。 留学生の事情無視ですね。
しかも、NAITの作っているテストはなんと受験料がかかります。 $170!
なめとんのか~~!と思ってしまいました。
自分たちで作ったテストを、自分たちの学校に来る生徒が受けるのに受験料??
初めて聞いたので驚きでした。
「これ以上は私には答えられないから、この人物にメールして下さい。今彼女は会議中で。。。抜け出してもらってもいいけど。。。メールするならこの人物ですよ!」と受付さん。
問い合わせのメールにどれだけ迅速に答えるかも、各学校の質を探るのに最適のバロメーターになりますので、ではメールしますと学校を後にしました。
翌日早速担当者にメール。
日本からの留学生の事情、TOEFLなどをなぜ受け入れないのか、NAITのESLのレベルを知るためにTOEFLのスコアにするとどのくらいのレベルになるか、などを聞くメールを送りました。
もちろん、なしのつぶて。
完全無視です。
「やっぱり」とニヤリとしながら待つこと1週間。
ちょうど1週間後、同じメールを「届いていないかも」と送信しました。
来た来た!
「ややこしそうな奴やから、とりあえず返事だけしとこう。」みたいな返事でした。
TOEFLは受け入れませんが、レベル1のレベルはIELTSならこのくらいです、と。
超低いIELTSスコアが書かれてありました。
そんな低いレベルの留学生送ったことないな~と思いながら、すぐに返事を書きました。
「相当低いですね、レベル1は。 IELTSが使えるなら、正式なプログラムにはIELTSのどんなスコアが必要ですか?」と。
今度は1日で返事が来ました。
「IELTSは単なる能力試験なので受け入れません。NAITのESLは徐々にレベルを上げていくプログラムですので入学希望者は必ずNAITの能力試験を受けなければいけません。NAITのプログラムはIELTSなどを基に作っているのではありません。能力試験などよりはるかに高いレベルのプログラムです。」
とのこと。
なんだ、結局能力試験は受けるんだ。
しかも外部の歴史、実績のあるTOEFL,IELTSより、自分ところの試験を優先することね。
徐々にレベルの上がらないESLなどは聞いたこともないので、一体この人は何を言いたいのかな?と。
要するにNAITはレベルの高いESL教育機関なので、留学したかったらNAITの言う通りやれ!かな?
くすっと笑ってしまった裏話があります。
実は、NAITのESLプログラムは現在カリキュラムを作り指導してくれるESL担当者を募集しています。
ESL担当者、空席です!!
2ヶ月ほど募集していて、未だになり手がいないようです。
高いレベルのESLね。TOEL, IELTSなどより素晴らしい能力試験ね。
カリキュラムの作り手もいなく、ESLを教える人もいないのに、よう言うわ!です。
ま、方針が変わったらメールして下さいと、丁寧にメールを完結しましたが。
ま、ここは全くお勧め出来ません。
職業的な学校への進学を希望する日本人留学生のみなさん。
もっといいところを調査しますので、NAITは削除です。
さて、次はどこに調査に出かけようかな。
このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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