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カナダの高校卒業留学の嘘とからくり

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先日のコラム「日本の高校の単位はカナダに移せますか?」に大きな反響をいただき、エージェントが演出する「バラ色の夢留学」の裏を更に追求したくなりました。

「高校留学」なるものの実体は悪化の一途をたどっているのが非常に残念です。


「日本の高校の単位はカナダに移せますか?」の続編として、そのカラクリの裏をご紹介します。


1.エージェントにカナダに送られる子は、まず意味不明なブリッジプログラムなるものに入れられます。


一緒に数ヶ月過ごすのはほぼ日本人。 登校拒否の子、退学になった子、問題のある子、学校の勉強についていけない子、親が持て余している子、みんなごった混ぜです。

日本である程度頑張り、成績を残し、将来に目的がありカナダに留学した子も同じ扱いです。 そこでの人間関係はご想像の通り。


2.そのプログラムでは、カナダでの教育方法に慣れるよう訓練し、英語の準備をします、とか。


準備が出来たかどうかを判断するのはカナダ側です。 エージェントには権限はありません。 送りっぱなし、後は生徒本人の問題です。

「準備完了」とみなされることはほとんどありません。 数ヶ月でカナダの同年代と同じ英語能力、クリティカル・シンキング能力など身につくわけがありません。

「準備未完」の場合、プログラム終了後も現地高校の通常クラスではなく、ESLというまたしても留学生だけごった混ぜのクラスで過ごすことになります。


3.プログラム成功者には卒業に向けての選択科目として単位が少し出ます! 日本の生徒に有利です! とはエージェントの甘言です。


そんな単位は、うまくカナダの高校システムに適合出来た生徒なら、後からすぐに履修可能です。 また、本来選択科目はカナダの社会を反映し、実に役に立つ内容のものが多いです。 折角カナダまで行き、そのチャンスを無駄にしますか?

とにかくどんな方法を使ってでも単位を!がカナダ留学の目的ではないと思うのですが。


4.わけのわからないプログラムの後、現地高校でもESLで隔離され、その後やっと通常の卒業必修コースに入れてもらった(頑張れば)後、直面する現実とは。


English, Social Studies の難しさです。

今までの人生で遭遇したことのないレベルの難しさです。

卒業に必要なのは、English 11,12, Social 11(大学進学希望なら12も)ですが、ここでは11レベルを例を上げて説明しておきます。


例えばEnglish11ではこんな問題に出会いますよという実例です。

問題が全部出ていますので、それでもカナダ高校卒業を!という人はやってみて下さい。


このサイトには選択問題のみが出ていますが、もちろんエッセイも信じられない量を書きます。そのためには毎日何十ページもの本を読みます。


エッセイ問題は例えば、自分が読んだ本をひとつ例にあげて

“Explain the way in which individuals take responsibility for themselves and others”

などを英語エッセイの形式に従い、論理的に、文法も文章構成も高いレベルで書かないと合格点がもらえません。


日本のように、宿題は出せばいいものではなく、合格点レベルに達しなければ進級出来ません


English 12はもっと難しいですよ。 もちろんEN11をパスしなければ12には上がれません。


Social Studies も日本のように事実を暗記して、それを解答用紙に書き写すものではなく、世界・社会の概念・Ideaを理解して行きます。 11,12レベルでは高度のクリティカル・シンキングが必須です。


例えば:

Explain the challenges facing Canadians as they attempt to reduce the impacts of global warming.

(SS 11レベル)

トピックセンテンスを明確に、それを説明する理由を論理的に、実例をふんだんに使い、反対の立場からのargumentも添えてエッセイを書きます。

文法の単純なミスも命取りになります。 意味が通じなくなりますから。


5.日本の中学を卒業後、または日本の高校の途中からカナダに行き、数カ月の日本人隔離コースでお茶をにごしたあと、上記English11, Social Studies 11レベルに対応出来ると思いますか?


出来る生徒はほんの数%もいないです。

(もともと日本での成績優秀者でも、カナダ高校卒業を可能にするには、11レベルに対応するための個人的アカデミックサポートが必須なのが現実です。)


「無理」と思ったら、選択肢は2つ。

留学はしないこと、または、卒業までにかなりの年数がかかることを理解、しかも卒業成績内容では、まずカナダの大学進学も日本の大学帰国子女入学も不可であることを最初から認識し、カナダに来て下さい。


6.最後に、本気で留学し卒業を目指すなら、エージェントは信用しないこと。

エージェントの用意する器には入らないこと。 あなた個人のための器ではなく、何人だまして何人からお金を取れるかとデザインした器です。


直接希望の学校、スクールボードに問い合わせをすること。 それもするだけの英語力がないのであれば、留学はしないこと。 親もカナダの制度をよく理解し、自分からスクールボード、学校と交渉する度胸がないのであれば、大切な子どもは送らないこと。

です。



厳しい内容だと思いますが、たくさんの日本の子どもの悲惨な運命をこれ以上カナダで見たくない思いでいっぱいです。

自分の将来、自分の子どもの将来、大切に大切に、エージェントのビジネスの犠牲にならないよう祈ります。


自分で道を切り開こうとしているけど、どうしても困ってしまったという場合は、カナダの扱い方をいつでもアドバイスしますので、ご連絡下さい。


私は現在、学校などの紹介、一般サポートからは引退(生徒獲得競争に嫌気。。ですね)事前&留学中学習サポートのみを行っております。


Don’t waste your future, Japanese Students!


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