「品格経営」商売繁盛ニュース vol.5-2 - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

牛田 雅志
ブレインリンク・コンサルティング株式会社 
税理士
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「品格経営」商売繁盛ニュース vol.5-2

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  1. 法人・ビジネス
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商売繁盛ニュース
「商売繁盛」マーケティング

 現在の事業を加速度的に進化させていくためマーケティング発想を加えませんか。お客様に喜ばれるものを提供するという品格経営理念の上にたてば、マーケティングの思考、ノウハウ及びテクニックは非常に効果的に活用できます。
私個人の経験ですが笑わないでちょっと聞いてください。

お笑い芸人の焼き肉屋さん

某月某日
帰省先の実家でボ〜とテレビを見ていたら、お笑い芸人さんが焼き肉屋を開いた様子を写していました。ケタケタと笑う女性レポーターに、実際の焼き肉をテーブルに並べてメニュー説明をしています。

芸人さん 「これが、上カルビ20人前分。そして、これが上タン20人前分・・・」
レポーター「キャー、美味しそう! こんなにいっぱい食べれな〜い」
芸人さん 「これがうちの名物、○○焼きや〜。上等な部位の切り落としを集めたものでこりゃ最高に旨いでぇ」
レポーター「ヒエー、もうダメー!」・・・

ゴロ寝の私「何がもうダメー!やねん、こいつらみんなアホとちゃうか」
と画面に向かって突っ込みを入れます。

なんでこの芸人さんは焼き肉屋さんやねん?

ラーメン屋さんではなく、お好み焼き屋さんではなく、なぜ焼き肉屋さんなのか?
そして、なぜこの店の名物が切り落としを単に集めたものなのか?

「テレビのネタなのだから、そう真面目に考えなくても。適当に聞き流しとけば良いんだよ。」と諭されそうですね。
でも、「商売」というものをなんだかいい加減に扱っている気がして、思わずテレビに叫んでしまいました。

「なぜ焼き肉屋さんなのか?」

この問いは経営者が事業経営をする上でとても重要なものです。

「そんなもん簡単なこっちゃ。仕入れ値が安いから儲けが大きい。お客が勝手に焼いてくれるから手間いらず。こだわりのスープなんていう面倒なことやらなくて材料をそのままお客に出しときゃいいからだよ!」
もちろん、このような発想で経営を始めた焼き肉屋さんは皆無だと思います。もしいたら、まずお客様に対して大変失礼ですよね。私ならこのお店のお客にはなりたくありません。

「そこまで打算的な発想ではないけれど、儲けるために焼き肉屋さんを始めたんですという答えではダメなの?」
もちろん、利益を出すことは悪いことではありません。ただ、その利益は自分だけのものという発想はいけません。

そもそも、「儲け」というのはどこから生まれるのでしょうか?

会計的にいうと、儲けは売上から仕入と経費を差し引いたものです。したがって、この儲けを最大にするためには、売上をより多くして仕入・経費をより少なくすれば達成されます。

では、「売上」はどこから生まれるのでしょうか?

売上は、お客様からいただくお金です。お客様からより多くのお金をいただくためには、「騙す」のではなく、お客様にもっと''「喜んで」''もらわなくてはいけません。お客様が喜んでくださった結果、お金という対価を支払ってくださるのです。
売上は「お客様の喜びのおすそ分け」から生み出されるのです。

さらに、「仕入・経費」はどこから生まれるのでしょうか?

仕入・経費は、取引先や従業員に支払うお金です。取引先や従業員は、「買い叩いたり、こき使ったりする関係」にあるのではなく、お客様にもっと喜んでもらうための協力をしてくれる''「大切な同志関係」''にあるのです。お客様が喜んでくれたことを一緒に分かち合うための協力金として、同志である取引先や従業員にお金を支払うのです。
仕入・経費は「お客様の喜びのおすそ分け」の''「おすそ分け」''から生み出されるのです。

したがって、

「儲け」は''「売上」''−''「仕入・経費」''から生まれるのではなく''「お客様の喜び」''から生み出されるものなのです。

「なぜ焼き肉屋さんを経営するのか?」

儲けるためにやるのではなく、まずお客様に喜んでもらうために事業を行うのです。そして、自分の一番お客様に喜んでもらえる方法が焼き肉屋さんなのであって、「簡単だから」「手間いらず」という『お客様が楽になる』のではなく『自分にとって楽だから』という理由で焼き肉屋さんを選ぶのではないのです。

商売繁盛マーケティングでは、

「どうやったら売れるのか?」ではなくて、

「どうやったらお客様に喜んでもらえるのか?」を考えます。

大好きな人に喜んでもらうための企画ならいくらでも浮かぶように、「もっとお客様に喜んでもらいたい!」という気持ちがあれば、誰でも溢れるほどのアイデアとヒントがわき出てきます。
お客様の笑顔を想像して仕事ができるのはハッピーなことです。
事業を通して「世界中に喜びの種」をまいていきましょう!