Altruism : feelings and behavior that show a desire to help other people and a lack of selfishness (利他主義・愛他主義)
日本語になると何とも抽象的な漢字熟語になり、具体的によくわかりません。
英語から来た言葉を無理やり訳したようにも見えます。
「自分中心の考えから踏み出して、他の人々を助けたいという気持ちを感情で現したり、行動で見せたりすること」が Altruism の意味です。
子供、特にTeenager にとって、このAltruism が非常に大切な役割を果たすことが研究から見えてきました。
最近のPsychologyの研究によると、Altruism を自分から実行した子供たちに驚くほどの精神的成長が見られたそうです。
「他の人々を助けることの大きな喜び」を経験することで、日常の心理状況、行動などに大きな変化が認められるということです。
外からの変化だけでなく、Altruism を実行した子供たちが、自分自身の存在価値を高く評価し始めました。
高い「自己評価」は「幸せ」を感じるためには必須の要因です。
Altruism はよく誤解されることもあります。
「他を助けることは自己犠牲だ」なんて思わないで下さい。
Altruism とは「他を助ける」ことで「自分への大きなプラス」が得られることなのです。
例えば:
1. Altruism Increases Personal Happiness; 自分の幸福度が上がります
最近の世代は「自己愛」が強く、自分の要求にのみ集中してしまいがちです。
自分中心的で自己愛傾向が強いほど、一つうまくいかなくなると、簡単にうつや過度の心配症を引き起こしてしまいます。
Altruism を実践することで、「内向きに自分のことだけを考える」固い殻を破り、他の人への思いやりの感情をはぐぐむことが出来ます。
「他の人のために自分にも何かが出来る」認識を持つことで「自分の評価」が上がり「自分を受け入れること」が出来るようになり、「生きていることへの満足感」が生まれます。
2. Altruism Fosters a Healthy Sense of Interconnectedness ; 周りと関わることで満足を感じる
Harvard 大学の研究によると、自分のために「贈り物」を買った時より、人のために「贈り物」を買った時の方がはるかに満足度が高いそうです。
人のために何かをすることは、それだけ効果があります。
人のために何かをすることで、周りといい形で繋がっていると感じます。
健全な形で周りと関わりを持てるとが、自分への「満足度」を高め「幸福度」を促進します。
3. Altruism Strengthens Personal Identity; 「自分が誰であるか」の認識が強くなる
Altruism を実行することで「自己評価」が上がり、「自信がつき」ます。
自分中心的な見方ではなく、他との関係において「自分のプラス点」を認識し始めます。
人のために何かをしているのではなく、実は自分のために「自分が誰か」を強く理解するために Altruism を実践していると考えるようになってきます。
4. Altruism Inspires a Sense of Mission; 外に目を向け社会での自分の場所をみつけられる
まだまだ成長過程の脳を持つ Teenager たちは、自分の将来のことで迷うことが多いです。
自信を失い、どんどん内向きになり、本当の自分を理解できないまま、空虚な気持ちになったり、周りのことに無関心になったりもします。
その内向きな姿勢を外に向ける機会を提供するのが Altruismー他を助ける活動です。
内向きで、自分勝手で、投げやりだった Teenager たちが劇的に変わっていく過程が細かく報告されています。
社会的にも、自分の感情をコントロールすることでも、また学校の成績にも大きな変化が見られると研究は結んでいます。
進化論からもいえるように、人間として持っているはずの「優しさ」「思いやり」「感謝」「他の気持ちになる」そして他の多くの長所の遺伝子が開花するために、欠かせない経験が Altruism の中にありそうですね。
与えられるままの「暗記勉強」に明け暮れる日本の Teenager たちの遺伝子は開花するでしょうか。
。。。。。
やっぱり、いい子たちをごっそりカナダに連れて行きましょう。
Altruism が至る所に見られる社会に。
Happy になるチャンスのために。
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Virtual Teaching を駆使し、 カナダの小・中・高校の教育課程を基にした指導をしています。
クリティカルシンキングの能力をつけた生徒は「カナダの小さな町での留学・ボランティア」で自分本来の能力を発揮中です。
Super World Club(大澤眞知子、Robert McMillan)
このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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