- 山田 光敏
- 東京身体療法研究所 総院長
- 東京都
- 鍼灸マッサージ師
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03-3971-0415
前回の続きで、今回は基礎体温をどう妊活に利用するかです。
① 基礎体温は自分でコントロールできる
前回、「基礎体温は外部の影響を受けますか?」で少し触れましたが、
基礎体温は気候や気温(室温)、服装、測定した時間などに影響されるんですね。
ですから、基礎体温が低めなら保温をしっかり行えば良いでしょうし、
高めならその反対を行うことでコントロールすることができます。
よく、基礎体温を付けるとストレスになるから付けたくない!
という方がおりますが、
そういった方は基礎体温をコントロールできるということをご存知ないからでしょう。
毎日毎日、測定結果に一喜一憂するのも分かりますが、
コントロールすることができればそういったストレスも受けなくなりますよ。
② そもそもどうして女性の基礎体温は二層性を示すのでしょうか
不思議に思った事はありませんか?
どうして女性の月経周期に合わせて基礎体温が二層性を示すのでしょう。
別に同じ基礎体温でも良いと思うのですが、
実は同じ体温だと妊娠のためには都合が悪いのです。
女性の月経周期は大別すると
・卵を育てる時期(卵胞期、低温期)
・妊娠の準備や維持の時期(黄体期、高温期)
に分けられます。
妊娠準備の時に次の周期の卵が育つというのも不都合がありますし、
反対に卵を育てているのに妊娠の準備をされても困るわけです。
そこで、私たちのからだはどうやってこの時期を区別しているかと言うと、
温度でそれをコントロールしているんですね。
たった0.4度ではあるのですが、その温度差を利用して、
妊娠のメカニズムは周期性を作り出しているのです。
③ 黄体期が短いなら保温をすれば良い
黄体期を作り出すのはP4(プロゲステロン)というホルモンの作用ですね。
このホルモンが体温中枢に作用して体温中枢のセットポイント(基準値)が上がります。
セットポイントの上昇がリセットされなければ、
プロゲステロンの産出は維持されることになります。
それでは基礎体温を下げないように保温を行い続ければよいのかと言うとそうではありません。
受精卵が着床しなければhCGが出てきません。
このhCGはプロゲステロンの放出を維持する作用がありますが、
着床しなければプロゲステロンの放出はどんどん減っていきます。
そういった中で保温を続けると、セットポイントが高いままで卵胞期がやってきます。
そうなると、次の周期の卵の質に悪影響を及ぼしてしまいます。
月経が来そうな状況、もしくは月経が来てしまったら保温はやめるようにしましょう。
④ 基礎体温のまとめ
それでは最後に基礎体温にまつわる都市伝説をまとめてみましょう。
・妊娠しにくい方はお腹が冷える
→ 深部温度が冷えることはそうそうありません。
・基礎体温は外部の影響を受けない
→ 基礎体温は測定する環境や時間帯によって変動します。
・基礎体温が低すぎるから妊娠しない
→ 二層性をきちんと示していれば妊娠可能です
ついでに、手足の冷えは不妊の原因と言いますが、これもウソですね。
これについては次回、書いていきたいと思います。
このコラムの執筆専門家
- 山田 光敏
- (東京都 / 鍼灸マッサージ師)
- 東京身体療法研究所 総院長
招聘教授として専門科目を教えられるからこそ高度な施術が可能に
国内外の教育機関で専門科目を教えています。生後1か月から104歳までのダウン症や脳性麻痺と言った障碍を持った赤ちゃんの発育援助から女性に対しては美容から症状緩和、不妊施術。高齢の方の痛み対策など幅広く専門の治療師とともに頑張っております。
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