ババ抜きのように捨てていく - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

須永豪・サバイバルデザイン 
長野県
建築家

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ババ抜きのように捨てていく

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建築的
モノはもう充分、だからデザインという付加価値で何かを変える。
そういう10年だった。
今、モノも情報もデザインも溢れていてそれらに追い立てられ、
多くの人が「そんなに色々いらないよ」とも思いはじめている。
それでも尚、何でも手に入れたくなっちゃうこのバカさ加減は、
人間の根っこが貧乏性だからだろうか。
『減らせる、ための、デザイン』
それがこの先の鍵になるのではないかと、
さっき思い付いた。
豊かさ獲得の過程で付けてしまってきた贅肉、
それらをババ抜きのように捨てていく作業。
『ロハス』のような幻想の自然回帰ブームではなく、
味噌汁もブイヤベースもyahooオークションも暑中見舞いも、
みんな含みながら定着していく現実的な簡素生活。
たとえば具体例、んん・・・、なんだろう・・・
ケータイで電話ができて写真が撮れて送れるのだから、
あとはFAXの受信さえできたら、NTT回線と家庭用FAX機はもう不要になるでしょ。
ひとつあれば2つ捨てられる、そういう毎日の生活が身軽になっていくためのデザイン。
あ、あとカメラと電話帳と手帳も捨てられるのか、な?
さて『減らせる、ための、デザイン』、建築だとどういうことだろう?
(ミースファンデルローエのレス・イズ・モアとは違う意味で)
「シェア」とか「オールマイティ」なんて言葉が一瞬思い浮かぶけど、
それもなんか違う気がする・・・。
・・・・・・ひとつの答えとしては、
「この美しい空間に暮らしちゃったら、テレビとかインターネットとか、どーでもよくなっちゃった」
というのもアリだろう・・・。
でもそれじゃない方の、作家性に頼らない社会性のある解決もあるはずだし、きっと出てくるはずだ。
それを見つけて早め早めで提示する。
それがデザイン屋の役割だろう。

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森や山と人、地球が健全に回っていく様子を見届けたい。 木を街に届け人の営みに森をもたらし木が、森が、地球が、生命が、人が、そして星々や宇宙までもが響あいはじめるそんな木の建築空間宇宙の意図が起動する響きあう木の空間をつくろう

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