権限移譲の在り方（メンバーの心得）

『夫れ、地形は兵の助けなり。敵を料りて勝を制し、険易・遠近を計るは、上将の道なり。此れを知りて戦いを用うる者は、必ず勝ち、此れを知らずして戦いを用うる者は、必ず敗る。故に、戦道必ず勝たば、主は戦う無かれと曰うとも必ず戦いて可なり。戦道勝たずんば、主は必ず戦えと曰うとも戦うこと無くして可なり。故に進みて名を求めず、退きて罪を避けず、唯だ民を是れ保ちて而して利の主に合うは、国の宝なり。』

http://www.kazuhiro-nagao.com/suntzu/chikei.html

孫子の言葉です。

前回はこの言葉について、権限移譲の在り方や上司の心得を紹介しました。

今回はメンバーの心得を紹介させてください。

リーダーシップの在り方

リーダーシップこれを聞いて、思い浮かべることは何でしょうか？

・先天的に持っているもの

・上司だけが必要なこと

・統率力

など。

さまざまなイメージを持たれると思います。

ここではその考え方を捨ててほしいです。

リーダーシップとは、

「その組織の成果に影響を与える力」

だと考えています。

もう少し噛み砕いて言うと、

「成果を出すために自分で考え、その考えをアウトプットし、それを実行すること」

が、リーダーシップです。

こう定義すると必ずしも上司や上の人間だけが必要な力ではないと分かると思います。

※話はそれますが、こういったリーダーシップの在り方は自分のキャリアを充実させるうえでも大変重要です。

※リーダーシップについては採用基準という本を読んでみてください。

　この本で影響を受けたことが下敷きにあります。

どのように権限移譲を受けるべきか？（メンバーの心得）

まずは大前提として前述した「リーダーシップ」を自分に腹落ちをさせておく必要があります。

少し厳しいいい方をすると

「成果を出すために自分で考え、その考えをアウトプットし、それを実行すること」

これをしようとしないで、「権限移譲」を受けようとすることはルール違反です。

※合っているか間違っているかは別として「しようとすること」が大事です。

そして、「どんな成果を出すべきか」これを確認しましょう。

※チームや会社の志や戦略の確認に近いレベルです。

ここが腹落ちできれば、その心得は半分以上理解しているも同然です。

このほかに大事なことを上げるとすると

・成果を出すための、ホウレンソウのタイミング

・マイルストーンとなる中間成果

などの確認をしましょう。

有能な上司の方であれば、これらのことは権限移譲をするときに明示してくれます。

ただそれがなく「権限移譲」をされたときには、これらを確認しましょう。

もし彼らに今挙げたことがないとすると、それは逆に自分がリーダーシップを発揮し、より周りに認められるチャンスかもしれません。

成果の定義やそのホウレンソウのタイミング、中間成果を自分で定義してしまい、上司とコンセンサスを取りましょう。

そんなチャレンジをしても面白いかもしれません。