昨日はなごや環境大学で「CASBEEとは何か ~環境不動産を考える~」というテーマで1時間半にわたりお話しをさせて頂きました。
CASBEE(キャスビー)という言葉は聞いたこともない方も多く聞いたことはあっても内容は御存知でない方も多いと思います。私自身、聞いたことはあったのですが内容を説明できるレベルではなかったのでこれを機会に勉強してみました。
CASBEE(建築環境総合性能評価システム)とは、建築物の環境性能で評価し格付けする手法でありまして様々な環境に関する要因を建築物の環境品質(内部的環境:Q)と建築物の環境負荷(外部的環境:L)の両側面に分けて評価し、このQ/Lの数値に基づいてその数値に応じたCからSの5段階で評価するものであります。
詳細な評価項目等はとても説明しきれませんが簡単に言うと環境への「やさしさ」を客観的な数値とランキングで把握する通信簿のようなものであります。
ここ愛知県ではCASBEEは比較的制度が進んでおり地方版や戸建住宅版もあります。この項目をちょっと勉強することによって具体的な環境への負担が少ない工法とか資材とかはなにかを知る手掛かりになるわけです。
限られた時間だったので概要しかお伝えできなかったですが、初めてこの言葉にふれた方も興味を持って頂いたようで熱心で鋭い質問も多く頂きました。
正直、この制度自体の普及はまだまだですし、我々の不動産鑑定の世界でも評価にあたってまだまだ重要視されているわけではありません。しかし今後もより快適性や効率性から、安全性や持続性を持つものに建築物の基本理念がシフトしていく中で、徐々に認知度があがってくるかもしれませんね-。
そしてそれには今でもこのCASBEEの評価に応じて金利優遇などの助成もあるのですが行政も固定資産税の減免など今まで以上に様々なインセンティブを用意する必要があるのかもしれません。
それにしてもこのCASBEEの「環境へのやさしさ」を評価するための項目の多さには驚かされます。
ふと思うに「人のやさしさ」とはどのように評価されるのでしょうか?たとえば”ダンナCASBEE”なんてのがあって内部的環境である「奥さんへのやさしさ」と、外部的環境である「親戚へのやさしさ」に区分され「誕生日を忘れない」とか「盆暮れの親戚付き合いには進んで参加する」とかの詳細な項目で点数化され、ランキングされるなんてのは考えただけでそら恐ろしいですね-。
CASBEEの制度普及は是非不動産どまりにして頂きたいものです。
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