
- 杉浦 繁
- Atelier繁建築設計事務所 代表
- 愛知県
- 建築家
対象:住宅設計・構造
大雨に考える・・5
いやはや・・
こんな話を書いている最中にまたまた今度は台風ですね。
久しぶりの大型台風上陸で日本中たいへんなことになっています。
名古屋も凄い風と雨でしたが・・
皆さん大丈夫でしたか?
建築の開発では雨水がどのくらい地面に浸透するかを浸透係数で計算します。
もちろんこれは理論上の計算値の話ですが・・
空地は0.2。
芝生なら0.25。
山林なら0.3。
これに対して屋根面は0.9。
道路は0.85。
どういうことかというと・・
土のままの空地に降った雨はその80%が土に吸収され20%が流れ出る。
建物の屋根に降った水の場合は90%が外部に流れ出る。
ということ。
この流れ出る水を減らし、土に吸収される水を出来るだけ増やすようにする。
さらには緑などを植えて保水力を持たせいっきに流れ出ないようにする。
みずから出来る対策はしませんか?
一軒一軒のその積み重ねが町の排水能力をあげてゆきます。
自治体によっては排水枡や透水性床材の仕様を義務づけている所などもあります。
大きな建物などは今では緑化法で緑化が義務づけられてきています。
でも、法律で決められないとやらないってのもどうなんでしょう?
庭を土にして浸透力をあげてあげる。
緑をいっぱいにして保水力を上げる。
ただ・・
そうすると虫が来ますし・・
靴が汚れますし・・
水をまかないと枯れてしまいます。
だから最近の人は誰もやりません?
浸透力の高い床材にする。
浸透させる排水設備にする。
簡単です・・
ほんのちょっとだけお金が高いけど。
ローコストなんて言われる住宅なんかにはそのほんのちょっとが高いのですが・・
ほんのちょっとなんです。
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