- 杉浦 繁
- Atelier繁建築設計事務所 代表
- 愛知県
- 建築家
対象:住宅設計・構造
大雨に考える・・4
そんなこんなで・・
現在の町の排水能力は昨今の時間降水量100mmなんて雨にはまったく対応できないようです。
なので・・
ここの所の大雨やゲリラ豪雨などでは、降った場所では必ず町に水が溢れます。
無理なんです。
ただ・・
だからといって手をこまねいているわけにも行きません。
何とかしなければ・・
そこで国や自治体などでは・・
大きな町などには地下に巨大な雨水貯留地や貯留管などをつくって一旦そこに雨水をためたり・・
遠くの大川や海まで導水管をつくって雨水を直接低い所に流したり・・
なんて大規模な対策を町を挙げてしたりしているようです。
TVなんかでよく出てきますよね・・
水がないときの貯留池にはいって巨大な柱が林立する地下神殿だ!とかなんとか言ったりして。
片っ端から池や川を埋めてしまった東京なんてどこもかしこも地下神殿まるけです。
そのうちに何だかわけわからん宗教でも出来てきそうな勢い・・
ただ、こういった大規模な対策はお金も時間も非常にかかります。
全ての町に施すことは無理ですし・・
さらには貯留池にたまった水の排水は動力に頼らざるを得ないためにポンプが故障したり人為的ミスで排水できなくなったり、なんてこともしょっちゅう起こったりしています。
何しろ何年に一度しか動かないなんてポンプですから・・
いざというときにポンプの故障で溢れて一体が浸水なんて目も当てられません。
そこそこのビル・マンションや開発工事なんかでは・・
ビルや地面の地下に調整池というちょっと小さめの雨水貯留池をつくったりして・・
建物の上に降った雨を一旦そこに貯めてから放流量を調整して一定の量で排水をしたりしています。
一般のお宅なんかでも実は排水対策はされるようになってきています。
ようするに大雨の際に敷地から出る排水量を減らせばいい・・
そこそこのちゃんとした住宅などでは浸透枡や透水性舗装やタイルなどは当たり前に使われ・・
その敷地に降った雨水を全部流すのではなく出来るだけ地面に浸透させます。
何がちゃんとしてるのかはここではおいときますがね・・
ようするに・・
地面を土にすればよいのですよ。
緑の大嫌いな現代の人々には最も酷なことなのかもしれませんが?
Atelier繁建築設計事務所HP
http://homepage3.nifty.com/ateliershigeru/
よもやま建築日記~家づくりの現場から~
このコラムに類似したコラム
そもそも町の排水能力はどうなのよ、ということ。 杉浦 繁 - 建築家(2013/09/09 20:52)
土にどれだけ染みこむか?の浸透係数。 杉浦 繁 - 建築家(2013/09/16 16:06)
時間降水量100mm! 杉浦 繁 - 建築家(2013/09/07 18:01)
アベノミクスと建築費の高騰! 杉浦 繁 - 建築家(2013/07/19 13:48)
釣り馬鹿! 杉浦 繁 - 建築家(2013/05/28 20:45)