寂れる駅前商店街に人の流れを - 独立開業全般 - 専門家プロファイル

中山おさひろ
東京都
起業コンサルタント

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対象:独立開業

尾崎 友俐
尾崎 友俐
(経営コンサルタント)

閲覧数順 2024年11月13日更新

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寂れる駅前商店街に人の流れを

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 年々寂れていく全国の駅前商店街、最近は空き店舗を利用した、お化け大会を開催する商店街まであるようです。地方都市の昼間の商店街は、そのままゴーストタウンのようで背筋が寒くなります。起業を目指す人ならば、一度は考える駅前店舗ですが、実際に歩いてみると通行人の少なさに驚かされます。

 わたしの住まいに近い東京・立川駅前などでも、駅ビルとコンコースでつながる百貨店や家電量販店には人が溢れています。ところが、一歩コースを外れますと通行人の数は急に減ってしまいます。奥まったイタリアンレストランの経営者は、年々お客さんの数が減っていると嘆いています。

 近年、郊外店から駅周辺に、お客さんが戻っていると言われて久しくなりました。確かに、人口の高齢化やガソリン価格の高騰、不景気などによって、郊外に集中していたお客さんは、駅周辺に戻っているようです。ただ、駅ナカと呼ばれる、駅ビル内の小売店や飲食店にはよく人が集まっています。

 しかし、駅前に軒を並べている商店街には、ほとんどお客さんは戻っていません。大半のお客さんは、駅ナカのテナントに取り込まれています。これでは、街に活気が戻ってきません。交通機関として、JRや私鉄が集めたお客さんを、テナントビジネスを運営する子会社の店舗に誘導するのは不公平です。

 本気で、この国に活況を取り戻すなら、鉄道事業を行う会社と、小売りや飲食を提供する会社とは分離するべきです。公共サービスを提供している会社には、このような節度は必要です。銀行にしろ、電力・ガスにしろ、接客ビジネスに関しては、一定の歯止めをかけて事業を行っています。

 商店街と持ちつ持たれつの関係にあったはずの鉄道会社が、勝手に駅ナカに小売りや飲食店にスペースを貸し、その取引方法も独禁法で問題にならないのが不思議なほど強引なテナント管理を行っています。駅ナカでの野放図な営業展開に規制をかけ、駅前商店街に人が流れるようにするべきです。

【一言】
 現在のJRも、その昔の国鉄時代は、大きな赤字を抱えて厳しい経営が続いていました。それが民営化して、抱えていた赤字をチャラにしたとたん、それまでの大名経営が一変して、稼げるものなら何でも収益にする体質に変わりました。駅前商店街などは最も影響を受け、営業を続けることが難しいお店も少なくありません。テナント商売もほどほどにして、他人に利益をもたらすことも考えるべきです。


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