日本では、第一にビジネスアイデアを上げる起業希望者が圧倒的に多いです。お金を儲けるためのアイデアですが、実際に起業してみますと、このアイデアほど役立たないものはありません。10人の起業家がいますと、最初に考えたアイデアを事業化して、実際に利益を上げている人は、2、3人しかいないと思います。
わたしが起業の時に必要な知識と考えるのは、あらゆる難問を解決するためのスキルが一番と思っています。起業家が最初に身につけなければいけないのは、どんなにハードルの高い問題でも、解決する能力を高めることです。これは決して、起業家が一人で全てに取り組むわけではありません。
問題のジャンルによっては、知人や人脈を通じて他の人に依頼することもあります。核となる問題に関しては、自分自身で取り組むことも大切です。コンサルタントに依頼することも必要です。起業を実現するため、降りかかる問題は早期に解決すること。起業することを決めた段階で、まずこの能力を磨くことです。
関連してもう一つ、今自分にとって何が問題なのか、問題の本質を考える能力も大切です。いかに解決能力があっても、取り組む問題そのものに問題があってはジャダレにもなりません。起業に向かって、問題点を探し、次に解決する能力。その能力が高まったうえで、初めてビジネスアイデアを探しても、決して遅くはありません。
【一言】
生協連が「コープ」ブランド商品の製造を委託している業者に対し、支払い代金を値引き販売に協力するカタチで、不当に減額していました。起業しても取引相手によっては、不当に値引きや販売協力させられることがあります。自分の力で、不特定多数のお客さんを作り続ける努力は、常にしておくことです。起業においては、お客さんだけが頼りになります。
このコラムに類似したコラム
学生とのコミュニケーション 川口 聡美 - 経営コンサルタント(2010/09/05 12:20)
飲食店経営と食べログとの微妙な関係 中山おさひろ - 起業コンサルタント(2014/02/20 20:54)
[基礎知識]と[公開のコンサルティング] その創作法と解決のルールを解説します 三科 好造 - ビジネスコーチ(2013/11/06 20:34)
寂れる駅前商店街に人の流れを 中山おさひろ - 起業コンサルタント(2013/08/07 21:09)
人気の「経営センスの論理」から 中山おさひろ - 起業コンサルタント(2013/07/19 21:05)