フランチャイズは、起業する人がビジネス経験の浅いとき、また自分に最適なビジネスを探すことができないときに、既に広く知られているブランド(商標)と営業ノウハウとを、資金を出して加盟店オーナーが使わせてもらう仕組みです。このフランチャイズに加盟したときに、本部から派遣されビジネスを指導するのがSVの役割です。
本来のSVはビジネスに習熟していて、加盟店で発生した問題や、加盟店オーナーの疑問などに、的確な回答をすることができないと仕事になりません。わが国の大半のフランチャイズ本部では、SVは入社して2、3年の社員で、営業ノウハウを教えると言っても、本部に言われたことを伝言しているような人ばかりです。
下手をしますと、入社1年目で、ほとんどビジネスを知らず、本部と加盟店とのメッセンジャーの役割と心得ている若者が少なくありません。こんなSVでも、フランチャイズ本部のなかには、経営指導料の名目で料金を徴収するところもありますから、そのずうずうしさに開いた口が塞がりません。
自力による起業においても似たようなケースはあります。よくあるのは、料金が他より安いという理由で依頼した税理士や弁護士など、一般に言われる士族の人たちです。経験が浅い分、とても人当たりはよいのですが、依頼した仕事が思い通りにいかないようなケースがあります。
このような習熟訓練中の人を避けるためには、人の評判や事前調査が欠かせません。これから起業する人、起業したばかりの人は、自分自身がビジネスの世界の習熟訓練生です。教える人も、習う人も訓練生では、起業は成功しません。起業は一生に何度も挑戦できることではありません。失敗しないためにも、最善の人に支援も求めることです。
【一言】
起業する場合、できるだけ長期的視野でビジネスを考えると、大きな間違いはしないものです。ただ、大半の人は経験がありませんから、目先のことばかり考え勝ちです。そのため、小さな失敗でも簡単に経営が行き詰まります。長期の視点で経営しますと、失敗に強い経営が可能です。そのためには、開業資金に余裕を持たせ、ケチケチ経営に徹することです。
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