【シニア起業コラム】第二回 「50代での起業」と「60代での起業」の違い - 独立開業全般 - 専門家プロファイル

片桐 実央
銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役
東京都
起業コンサルタント

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対象:独立開業

尾崎 友俐
尾崎 友俐
(経営コンサルタント)

閲覧数順 2024年04月18日更新

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【シニア起業コラム】第二回 「50代での起業」と「60代での起業」の違い

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銀座セカンドライフ株式会社 お役立ち情報

こんにちは。当社は50~60代という、定年前後での起業をソフトとハードの両輪で支援している会社です。

 

ソフト面においては起業・経営の事務をサポートしているほか、さらには事業拡大の支援もしているため、毎月100名規模の起業家交流会『銀座アントレ交流会』を開催し、交流・マッチングを行っております。

また、法律面、法令や官公庁への対応などを含む情報発信、経営のサポートもしています。

一方、ハード面においては、銀座でレンタルオフィス『東京アントレサロン』・『銀座アントレサロン』を4店舗運営し、現在約660社の起業家のみなさんに事務所としてご利用をいただいております。

 

このコラムでは50~60代の方を中心とした起業の現状や、起業をする上でのポイント、注意点などをご紹介していきたいと思います。

 

前回は「定年後の起業の現状」ということで、50~60代の方は高い就業意欲を持っているが、必ずしも実際の就業には結びついておらず、働く場所、やりがいを求め、起業意欲が高まっているというお話しを致しました。

 

今回は「50代・60代の起業の違い」についてお話しします。

 

■「50代での起業」と「60代での起業」はこう違う!

50代(定年前)と60代(定年後)では起業に対する考え方やその経緯が大きく異なります。

<表1>をご覧ください。

 

<表1>

 

 

50代では、一番目に「自分の先行きが見えてきた」とありますが、これは決して「もう出世が望めない」というネガティブなものばかりではありません。

60歳での定年退職が何となく見えてきた時、ゴールが見え始めて「自分の人生、これでいいのか?」「そのゴールに向かって本当にこのまま走っていくべきなのか?」と疑問に思う方が多いです。

むしろ、社内で「上手くいけばあの地位まで行ける」とお感じになった方のほうが「だから何なんだ?」と不安を感じるようです。

 

そこで、既に見えているゴールを目指すのでなく、体力がある50代のうちに起業し、次の夢を見よう、とお考えになる方が増えてきました。

 

二番目に「退職後、いっきに収入なしになることへの不安」とありますが、50代の中には、お子さんの大学の入学金を支払わなければならない方、住宅ローンが残っている方もいます。

しかも、年金だけでは生活費が足りないかもしれない、そんな心配もあり「ならば早めの起業を」とお考えになる方がいます。

 

そのほかには、今の仕事と「自分のやりたいこととのミスマッチ」を解消するために起業を考える方や、会社がつまらなくて退職し、再就職先を探したら収入が低すぎ「この程度なら起業した方がよほどいい」と考える方もいます

 

一方、60代(定年後)では一番目に「定年後、社会との繋がりがほしい」とあります。

定年退職を迎え、いったんゴルフ三昧、旅行三昧の日々を送ったあと「やはり少し寂しい」「せっかくの経験を活かす場がほしい」とお考えになり、まだまだ元気だからということで、退職から数年以内に起業されるイメージです。

 

次は、「長年温めてきたアイデアを具現化したい」方です。

以前から発明家になりたくて、退職後起業し、様々な特許を取得されている方もいらっしゃいます。

 

「年金にプラスアルファがほしい」という方も多いです。

 

ちなみに、起業をされる方の中には社会貢献がしたいと考えている方も多いですが、なかには「働くのはいいけど、ボランティアはいやだ」とおっしゃる方がいます。無報酬だと、顧客は必要がなくてもそれを受け入れてしまうので、自分が必要とされているかわからない。お金を受け取って初めて人から評価された気がし、やりがいを感じられる、という心の動きがあります。

 

そして最後は「仲間がほしい」「自分の居場所を確保したい」という理由です。まだまだ働けるのに、このまま隠居などしたくない、という方が「ならば」と起業するケースも最近は増えています。

 

50代の起業家は、60代の起業家に比べ、夢の実現、収入の確保などの要素をお持ちの方が多く見られる一方、60代の起業家には「定年後、社会との繋がりがほしい」という方が多い点が違います。

 

可能性を追求し多少は収入にもこだわりたい50代、少しでも世間との係わり合いをもち人生を楽しみたい60代という傾向があります。

 

次回は「50代60代の起業に共通する特徴」と「どのような分野で起業するのか」についてお話したいと思います。

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