- 辻 良史
- 筑波大学発ベンチャー(株)サイバー・ヨガ研究所 代表取締役
- 東京都
- 博士(体育科学)
当スタジオでお客様に喜ばれている要因の一つは、「伝統的なヨガ」と「最新のメンタルトレーニング」の両方が習えるところだそうです。
確かに、両方、学べるところは、なかなかないと思います。
しかし、これにはきちんとした理由があってヨガと脳波のトレーニングの両方を提供させていただいています。
脳波のトレーニングは、頭蓋骨の中にある文字通り「脳」のトレーニングです。
当然、直接目で見ることはできず、自律神経の反応のように心臓がドキドキしたり、手に汗をかいたりという身体反応も確認できません。
つまりマシーンからの一方的な情報だけが頼りになります。
そこで、多くの海外の脳波トレーニングを提供している施設では、この「感覚」に慣れさせるために毎日トレーニングを受けるように促します。
しかし、トレーニングを続けることが極めて困難なようです。
それは、トレーニングを受ける側の金銭的な負担、時間的な拘束などが主な理由です。
さらに、毎日となると中枢疲労も起こってくるかもしれません。
そういった脳トレ施設の欠点を克服する意味で、当スタジオでは「自己の感覚」を研ぎ澄ませる目的でまずはヨガのトレーニングから開始します。
脳波トレーニングの準備としてヨガのトレーニングは必須といえます。
空手でいえば、ヨガは「型稽古」にあたり、脳波のトレーニングは「組手」にあたります。
入門したその日に「組手」をいきなり行って果たしてそれは効果があるといえるでしょうか?
早く組手に慣れさせる意味で組手をたくさん行った結果待っているのは怪我です。
それは、効率的なトレーニングといえるでしょうか?
何事もトレーニングには休息が必要です。
休息時に神経や筋肉は強化されていくからです。
毎日筋力トレーニングをすると筋肉の回復が追いつかず、発達が阻害されるのと同じです。
「組手」は毎日行えませんが、「型稽古」は毎日行っても害はありません。
むしろ心身の感覚を向上させる効果がありますので毎日行うのが望ましいといえます。
バレーダンサーやミュージシャン、歌舞伎役者が毎日稽古を行うのもこの「感覚センサー」が鈍らないようにするのが目的です。
このようにヨガを家で実習してもらうことで脳波のトレーニングも非常に効率的に行うことができます。
当スタジオのお客様には遠方にお住まいのため、月に2回しかトレーニングを行えない方がいらっしゃいます。
しかし、脳波のトレーニングの効果はきちんと維持されています。
それは、家での定期的なヨガの実習により「自己の感覚センサー」が常に手入れされている状態だからです。
筋肉と異なり、「感覚センサー」に関しては、トレーニングを行えば行うほど磨きがかかります。
…ヨガが「型稽古」で、脳波トレーニングは「組手」 …
スポーツなら、ヨガが「筋トレ」にあたり、脳波トレーニングが「実践練習」にあたります。
このように整理しますと、いかにヨガのトレーニングが脳トレの根幹となる重要なものかがご理解いただけると思います。
筑波大学発ベンチャー株式会社サイバー・ヨガ研究所代表取締役 辻 良史
⇒「無敗脳ヨガ」ブログ
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