ストレスマネジメント講座：記憶のメカニズム

聴くだけで元気になる音源は、ポジティブな記憶の関連づけを応用して作成されています。

独特のリズムで語られるナレーションを聴いていると、頑張ってリラックスしようとしなくても、いつの間にかまどろみの世界に誘われるのは、そのためです。

何度も聴いていると、脳のバランスが調い、自動操縦で、語られている内容が、実現していきます。

用途は、体調を調える、自然治癒力を高める、眠りの質をよくするといった基本的な健康促進から、面接や試験、プレゼンテーションで実力を発揮する、アスリートの成績向上、願望達成など、幅広く活用できます。
 もし、途中で、眠ってしまっても、効果が半減することはありません。潜在記憶は、たとえ眠っているときであっても、休むことなく機能しているからです。

記憶について、簡単にまとめておきましょう。

記憶には、潜在記憶と顕在記憶があります。
顕在意識は、意味記憶とエピソード記憶からなり、意味記憶は、事実や概念など、何が起こったか、エピソード記憶は、出来事や状況など、いつ、どこで起こったかを記憶し、相互に関連しています。
潜在記憶は、手続き記憶と反射記憶にわけられます。
手続き記憶は、身体能力の集積で、簡単に言葉で説明できなくても、体が覚えている記憶です。例としては、自転車の乗り方や水泳、タイピング、楽器の演奏等があります。
反射記憶は、無意識の学習です。意識することなく、条件付けで、記憶されるものと、激しい感情の動きによって記憶されるものがあります。
 
顕在記憶は、海馬と密接に関連しており、言語が発達するころから機能するようになります。今、おぼえようとしているという感覚があり、記憶するためには、意識することが必要です。
子供の頃を覚えているといった自分自身に関する自伝的記憶の場合は、前頭前皮質が関与しています。
 
潜在記憶は、記憶しているという意識がないまま、色や音、感覚、感情、行動など、生まれた瞬間からのすべての情報を記録しています。身体記憶とも呼ばれる潜在記憶には、短期記憶の収納場所である海馬が関与しておらず、扁桃体が活発に関与します。
 
記憶には、短期記憶と長期記憶があります。
新しい情報は、まず、短期記憶として、海馬に保存されます。
短期記憶は、一時的に情報を保存するだけで、１分間に５−９項目程度の容量しかありません。
短期記憶は、海馬の働きで、無限大の容量がある大脳皮質の長期記憶へ移行され、固定します。
急速眼球運動が起こるREM睡眠は、海馬に保存されていた短期記憶が、大脳皮質に移動し、固定される際に重要な役割を果たしています。睡眠の質が悪かったり、睡眠不足が続くと、海馬が縮小するというデーターがあります。

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