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ストレスという言葉は、もともと、物理学の用語でした。
ゴムボールを押したとき、丸かったボールが、歪む。その歪んだボールの中に生じる力の大きさや作用方向を表現する物理量のことを、ストレスといいます。
そのストレスという言葉が、現在のように、「心身に負荷がかかって歪んだ状態」を意味するようになったのは、生理学者ハンス・セリエが、1936年に「ストレス学説」を発表してからのことです。
ハンガリー生まれの生理学者で、ノーベル賞候補にもなったハンス・セリエは、モントリオール大学で、40人の助手と、15000匹の実験動物を用いてストレスの研究をしました。その結果は、1700の研究報告と15の学術論文、7冊のベストセラーとなって、残されています。
では、ハンス・セリエが、発表したストレス学説とは、どんなものなのでしょうか。概要をご説明しておきましょう。
生体は、ストレッサーに曝されると、刺激に適応するため、一定の生化学的反応を起こします。
たとえば、びっくりして、腰が抜けたという人が10人いるとします。
一人は、車が飛び出してきたから、もう一人は、突然の地震で地面が揺れたから、もう一人は、いきなり知らない人から腕をつかまれたからなど、それぞれ、びっくりした理由は違っているのに、みんな腰が抜けるという反応を示したということです。
刺激の種類に関わらず、どの生体にも起こる一定の反応、これを、セリエは、適応症候群となづけました。
適応症候群は、局所的におこるものと全身におこるものがあり、全身におこる反応を一般適応症候群といいます。
一般適応症候群には、3つのステージがあります。
警告反応期、抵抗期、ひはい期の3つです。
警告反応期は、
ストレッサーに対して、体が緊急事態発生の警告を発し、ストレスに耐えられるように内部環境を急速に準備する緊急反応の時期をさします。
警告反応期は、ショック相と抗ショック相に分けられます。
ショック相は、ストレッサーのショックを受けている段階です。
自律神経のバランスが崩れ、筋弛緩、血圧低下、体温低下、血液濃度の上昇、副腎皮質の縮小などの現象が起こり、外部環境への適応ができません。
一方、反ショック相は、ストレスに適応しようとする生体防衛反応が、本格的に発動される時期です。
視床下部、下垂体、副腎皮質から分泌されるホルモンの働きにより、苦痛・不安・緊張の緩和、神経伝達活動の活性化、血圧・体温、血糖値の上昇、筋緊張の増加、副腎皮質の肥大・胸腺リンパ節の萎縮といった生体の適応現象がみられます。
第二ステージである抵抗期は、
持続するストレッサーとそれに抵抗する力が拮抗し、生体防衛反応が安定している時期です。
しかし、安定し続けるためにはエネルギーが必要であり、エネルギーが消耗すると、適応力が徐々に低下していきます。
エネルギーが、枯渇する前に、ストレッサーが弱まれば、生体は、元の状態に戻り、健康を取り戻しますが、エネルギーが枯渇してしまうと、疲はい期に突入します。
第三ステージの疲はい期は、
適応エネルギーの消耗からストレッサーと抵抗力のバランスが崩れ、段階的にストレッサーに対する抵抗力(ストレス耐性)が衰えていく時期です。
心拍、体温、血圧、血糖値が下がっていき、さらに、疲弊状態が長引き、ストレッさーが弱まらなければ、生体は、衰弱し、死に至ります。
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