対象:ペットの医療・健康
14歳11ヶ月雌猫の水腎症の件でお伺いします。
1年程前に右の腎臓が水腎症と診断され、2ヵ月に1度通院し経過観察してきましたが、2ヵ月に10回くらいペースで嘔吐するようになり、主治医から多臓器に影響を及ぼし体力が落ちる前に摘出手術を勧められました。食欲もそこそこあり、歳のせいか動きは鈍ってきましたが普通に生活しております。
実は1年前に乳腺腫瘍の疑いがあり手術しております。その時も散々迷いましたが、猫の腫瘍の9割が悪性とのことで苦渋の選択をしました。結果良性でしたが、その時水腎症と診断されました。
手術の際不整脈が出て、血圧も高く心臓も弱いことが判明し、それ以来ベナゼプリルという心臓薬と食欲増進剤を飲ませています。療法食に移行するよう努力しておりますが、好みがうるさく完全移行はできず、一般の缶詰と一緒にあげています。1日2回ネフガードもあげています。
直近の数値はBUN34.4 CRE3.3で、右の腎臓はほとんど機能していないのではないか、またこの数値は左の腎臓も弱っているのではないかとのことでした。インターネットで検索すると、悪い方が全く機能していないこと、もう片方が正常に機能していることを確認できれば、摘出手術の選択になる。ということですが、そのどちらも確認は取れていません。それを確認するには造影剤を使った検査になり、検査自体が腎臓に負担がかかるのでやらないそうです。
乳腺腫瘍の手術よりも明らかに負担の大きい手術に高齢で心臓も弱い子が耐えられるのでしょうか?
手術をするリスクとしないリスクはどちらが高いのでしょうか?主治医に尋ねてもわからないそうです。
だとすると、どうして決断すればよいのでしょうか?
私の決断に従うしかない物言えぬ愛しいわが猫のために、悔いのない決断をしたいと思っております。
どうか良きアドバイスをよろしくお願いいたします。
ななこ90さん ( 神奈川県 / 女性 / 45歳 )
回答:1件
RE:老猫の腎臓摘出手術
水腎症には外科的な治療を行いますが、摘出しない方の腎臓が機能しないと判断される場合は手術適応とはなりません。したがって、残す方の腎臓機能評価が重要になります。獣医療域では左右別々に腎臓の機能を調べることができません。そのため、臨床症状、画像診断(超音波検査、静脈性の腎臓造影検査)、血液検査を総合して手術の適応を決めています。造影剤による検査ができないくらいの状態であれば手術は行わないほうがよいでしょう。心疾患をもつ場合は麻酔自体のリスクと腎不全が進行するリスクがあります。ただし、心臓が悪いからと言って手術ができないわけではありません。
腎臓の摘出手術については、嘔吐の症状が水腎症で拡大した腎臓に消化管が圧迫されて起きている、あるいは水腎になっているほうの腎臓に破裂の危険性があるようであれば行うことをおすすめします。嘔吐は脱水だけでなく、血液のバランスを崩すこともあり、全身状態は悪くなっていきます。
まずは手術の適応になるのか、嘔吐の原因は他にないのかを評価し、それから手術を受けるかどうかを再度検討されてみてはいかがでしょうか?
評価・お礼
ななこ90さん
腎臓機能に関する血液検査は定期的にしているのですが検査内容が個別に分かれているようで、他に肝臓などの検査は網羅していないようです。レントゲンも時々撮りますが膨らみが少しづつ大きくなってきているようです。今の主治医はインフォームドコンセントが徹底されておらず、●●先生のような詳しい説明は一切ないので、今後こちらから質問していきたいと思います。以前にもしつこく質問したら嫌な顔をされたのですが、転院も視野に入れて、この子のためにめげずに頑張ります。ありがとうございました。
またお伺いすることがあるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。
ななこ90さん
老猫の腎臓摘出手術
2010/02/10 03:40お忙しい中ご回答いただきありがとうございます。
再度確認させていただきたいことがあります。
嘔吐の原因が他にないかを評価するのはどのような方法になりますか?血液検査は通院の度にしていますが、腎臓機能に関するものだけのようです。
また、水腎になっている方の腎臓に破裂の危険性があるかどうかはレントゲンでの評価になりますでしょうか?
手術をした場合、麻酔から覚醒しなかったり、かえってQOLが下がったらどうしよう、逆に手術をしないで本人が苦しい思いをしていたらどうしよう、など毎日考えていたら私が胃を壊してしまいました。私の腎臓をあげたいくらいです。
お忙しい中恐縮ですがよろしくお願いいたします。
ななこ90さん (神奈川県/45歳/女性)
(現在のポイント:-pt)
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