ツーバイフォーのリフォーム

ツーバイフォーも在来木造建築も基本的に体力壁を移動することは不可能です。
特にツーバイフォー場合､壁構造で構造計算をしておりますので体力壁の移動はできません。
間仕切壁の一部は移動可能ですが､まずはお客様のお持ちの図面で､構造上の安全性に問題がないかを確認する必要があります｡
また､どのようなリフォームの間取りをお考えなのかが重要になってきます｡
アイデアひとつで体力壁を生かした空間づくりは可能です｡

確かにツーバイフォーは増改築に不向きな構造ですが、
絶対にできないということではありませんので、
私の設計しました現在リフォーム工事中の物件を紹介します。

画像の平面図をのように、
1階南面の壁を一旦すべて取り払い、増築しています。
間仕切り壁も、大幅に変更しています。
この物件では構造家と相談して、
既存の外壁に替わる耐力を、
（壁ではなく）新たに組み込む木造のフレームに保たせるように計算してもらいました。

この物件は、祖父を引き取ることになったご家族のためのリフォームです。
以下のようなプロセスから、大胆な間取りの変更が必要となりました。
(1)居間と隣り合う旧書斎を祖父の部屋に充てる。
(2)祖父室が間借りしているような残念な部屋にならないよう、居間と縁を切り独立させる。
(3)祖父が日がな一日過ごすの場として充分な広さを確保する。
(4)祖父室が広がった分、居間のスペースを増築で広げる。

建物の構造に暮らし方が縛られるのは残念だと思います。
こちらで
この工法についてもう少し詳しく書いていますので、
もし興味がおありでしたらご覧ください。