対象:住宅設計・構造
回答:2件
本田 明
工務店
1
特に必要ないのでは
一般的な屋根勾配(3/10以上)がある場合
3/10とは、水平距離1mで30cmの高さのある角度のナナメということです。
特にそのようなことはする必要はありません。
当然のことながら、軒先の方から敷いていくこと。(重ね代から屋根の中に水が浸入することがないよう)
そして、ちゃんとした重ね代をとること。上下方向は10cm、左右方向は20cm、です。
近頃の防水紙には、重ね代の線が印刷されているものも多いので
すぐわかるのではないかと思います。
ただ、雨漏りは、屋根面本体部分はほとんどなく、
屋根と外壁の取り合いの部分などで発生することの方が、通常です。
そのため、屋根ルーフィングを、
壁との取り合いでは、折り曲げて25cm以上立ち上がること
棟部分では、折り曲げて上からかぶせるように施工すること、
の方が、工事を確認する要点かと思います。
ゆるい勾配の屋根の場合
ルーフィングではなく、簡易な防水層を構成するような、特殊な商品を使用します。
この場合は、継ぎ手は接着するような施工方法となり、
基本的には、防水工事施工業者の責任施工とすることとなります。
責任施工とは、工事元請と下請である防水施工業者が、連名で保証書を発行するシステム、
(一般的には10年保証が多い)。そして保障期間内の雨漏りは特殊な事情がない限り防水専門業者の方が無償で修理することとなる。
特殊な事情とは、お客様の方の勝手な増改築などで元の防水層を破損するなど、明らかに防水工事施工業者の責任ではない場合。
野平 史彦
建築家
2
補足事項(瓦屋根の場合)
taki様
本田さんが詳しく説明されているので、私の方から瓦屋根について捕捉させて頂きます。
瓦屋根の場合、棟換気がし難いので(瓦用の棟換気もありますが)、屋根の通気が取られていない場合が多いのですが、そうした場合、小屋裏換気が行なわれていればいいのですが、小屋裏も収納などに使うということで、屋根廻りの換気がないものをよく見かけます。
そうした場合には、湿気の逃げ道がなくなってしまうので、ルーフィングに防水性と共に透湿性のあるもの(例えば、タイベック・ルーフライナーのような)を使用した方が屋根廻りの木部の耐久性を維持する事ができますので、参考にして頂ければと思います。
(現在のポイント:-pt)
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