対象:住宅設計・構造
回答:3件
通気工法について
taki様
こんばんは。株式会社KURASUの小針です。
外壁材などを施工する際にたて胴縁を使って通気を確保することを言います。
この通気工法は木造在来工法にはよく使われますがこの工法を間違えて施工すると
2、3年でせっかく構造合板で剛性を高めていてもボロボロになってしまう可能性があります。
雨水の侵入はやはりサッシ廻りから入ることが非常に多いです。そして雨水が集まりやすいので
要注意箇所です。
サッシを取り付けるときには窓枠下部に先張り防水シートを張り万が一水が入った時に外に出す
用にします。(構造用合板の上には透湿防水シートを張ります)
サッシ廻りのシーリングは色々な所に違う情報が書いてある場合があるのですが
サッシ上端にシールを全部打たず角から10センチ位離れた所に水抜きの穴をつくりことで
壁体内にたまった水が室内に入るのを防ぎます。
サッシ廻りのシールに関しても3面接着ではなく2面接着にしてください。
細かいところですが、正しい施工をすることで建物の寿命は延びます。
最近の断・高気密型住宅の防水は盲点でもあります。
気密が高いということは逆に水が侵入すると逃げる道がなく、壁体内から抜けることが
出来ず逆に木を腐らせる原因になるのです。
外壁に使用する材料によっても施工方法が違いますので設計者、施工会社とよく相談して
工事を進めてください。
何かあればお気軽にご連絡ください。
株式会社KURASU
小針 美玲
回答専門家
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野平 史彦
建築家
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サッシ廻りの通気の確保について
taki様
(株)野平都市建築研究所の野平(ノヒラ)と申します。
サッシ、庇、下屋が2階の外壁に取り付く部分など、外壁通気が塞がってしまいそうな箇所が多々あり、このことは、私のHPの「工務店/設計事務所再教育センター」という項でも特に指摘しているのですが、
外壁通気層の意味をきちんと理解していない大工さんは必ずと言っていい程、この通気層を塞いでしまい、監理しているはずの設計者も見落としているケースが非常に多い部分です。
外壁通気層が塞がっていると、湿気の逃げ道がなくなり、塞がった部分の耐久性は著しく低下し、新築5年で下地が腐ってしまった家があります。(これは私がまだ少し若い頃、外壁下地検査ができないまま仕上げられてしまった家で起きた、私の失敗談です)
で、サッシ廻りについてですが、サッシ廻りには木下地が組まれ、外壁材を留めるベレル合わせのための胴縁をその廻りに廻しますが、サッシ下端は45mmほど竪胴縁を透かし、通気が横に流れる様にして、軒下まで通気が繋がる様にします。
サッシ上端についても同様に通気が廻る様にし、その上にサイディングを張ります。サイディングとサッシ間の四周シールは必要で、シールしないと漏水の原因になります。
他の箇所も同様に ''いかに外壁通気を確保するか'' ということが、家の耐久性に大きく関わって来るので充分注意して下さい。
青木 恵美子
建築家
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外壁通気工法の産みの親として
takiさま
はじめまして! AAプランニングの青木恵美子です。
外壁通気工法の施工につきましては、施工に強い先の先生の回答を参考に。。。
実は、私は外壁通気工法の産みの親(ちょっとオーバーですが)と思っています。
20年前に自宅を設計したときに外壁通気工法を採用しました。主人が設備設計を行っているので、一緒に考えました。その工法が、モダンリビングという雑誌に取り上げられて、絵入りで紹介されました。(ほとんど下記の絵と同じ絵を書きました。↓)
http://www.ads-network.co.jp/seinou/se-6/se-6-08.htm
その数年後、ハウスメーカーやサイディングメーカーの標準工法になったのが外壁通気工法です。
私としては、独立のきっかけになった自宅の工法がこのような形で広まったことに喜びを感じています。
その20年後の効用について、今回はお話し致します。
単刀直入に言って、木造にとってはやはりとてもいい! と実感しております。
壁体の中を見ることはできないのですが、発案者である主人が床下に潜って温度湿度を数年に一度計測するのですが、とてもいい状態です。
さらに竣工数年後、大雪が降った次の朝快晴に晴れた時、軒と外壁の取り合い部の小さな通気穴から蒸気がでていました。雪の直後の晴れた朝、軒裏から蒸気が出ている様はとても感動しました。つまり、壁体の中にたまった水分が、外に排出されていることを実感出来ました。
この外壁通気工法は20年経過しても健在です。
適切な施工で、20年経っても心地よい住環境であることをお祈りしています。
ご質問の回答とは、ちょいと外れましたね。。。すみません。。
(現在のポイント:-pt)
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