対象:住宅設計・構造
回答:1件
中舎 重之
建築家
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断熱の仕様とは
断熱の効果は、断熱材の厚みに頼ると失敗します。
断熱材をどう扱うかの仕様こそ大事です。
1階床下の場合は、断熱材の厚みは基本として使用するネタの高さに合わせます。
下から順に仕様を記します。断熱受け材+防湿シート+断熱材+床下地材+仕上げ材
此処で、防湿シートを使用する理由は、床下の冷たい湿気で、断熱材に結露が生じます。
結露により断熱材にカビが生じて、真っ黒になります。これは、居住者の健康に良く有りません。
外壁の場合は、断熱材の厚みは、使用している柱のサイズに合わせます。
柱が120mmなら厚さは120mmとします。
外壁側から仕様を記します。外装材+通気層(タテ胴縁の厚さ)+透湿防水シート
+外壁下地材+断熱材+防湿気密フイルム+内装下地材+仕上げ材
此処では、通気層が断熱の効果を上げる、大きな働きをします。
屋根の場合は、断熱材の厚みは、タルキの背と同じにします。
逆に云うと、断熱材の採用する厚みにより、タルキのサイズが決まります。
下から順に記します。断熱受け材+防湿シート+断熱材+構造用合板+通気層(30mm以上)
+野地板+防水シート+屋根材
此処でも、30mm以上の通気層が太陽からの高い熱を逃がして、断熱の効果を高めます。
以上です。 2014.12.4 中舎重之
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