雌２才　シバの雑種

尿に血が混じるとき、その血の元となる場所は、腎臓、尿管、膀胱、尿道、膣、子宮が考えられます。また出血を起こす疾患も、感染性のもの、尿路結石性のもの、腫瘍性のものが代表的です。尿を遠心分離してみると、赤血球に混ざって、その起源となる組織の細胞が剥離していることがしばしばあります。尿を精査する必要があります。膀胱炎が起こりますと、残尿感が激しく、実際は膀胱内に尿がないにもかかわらず、尿意を催し、トイレに入って力みますが、尿が出ないということの繰り返しをしてしまいます。細菌性の膀胱炎では、たとえ症状が改善しても、最低1週間から10日抗生剤の服用を続けます。膀胱自体がなかなか抗生剤の到達しにくい場所の一つだからです。脾臓はいろいろな原因で腫脹しますので、これも超音波などでその原因を突き止める必要が出てきます。しかしながら、血尿の原因として圧倒的に多いのは、細菌性膀胱炎と、尿路結石です。どちらも簡単に診断できて、治療法も確立しています。まずこれらを疑って診察を進めていって、これらではないと、確定したら、次に進んでいくのが普通です。

まずは出血がどこから起こっているかですが、避妊手術で卵巣 子宮共に切除しているのであれば膀胱からの出血が第一に考えられます。次に膀胱から出血する理由ですが、一般には尿検査の結果、膀胱炎や膀胱結石などが血尿の原因として見つかることが多いです。抗生物質を飲んでも治らなかったとのことですが、場合により尿培養をしなければ、起因菌の特定ができず、適正な薬を処方できないこともあります。あとは膀胱炎になってしまうそもそもの原因として膀胱結石等がみつかることもあります。まずは再度尿検査と場合により尿培養、そして結石が無いかどうかエコー検査やレントゲン検査等を行なうことをお勧めいたします。