主人が医師なので、所属している大学以外に様々な所(健診や他病院の当直・外来など)から給与という名の収入があります。今までも確定申告はしてきましたが、他施設に行くための交通費も自費だし、会社と違って出張費も出ないので学会に行く費用も自費です(3回分は多少の補助が出るようですが、3回では足りません)。もちろん、医学書は高いので、数冊買うとかなりな金額です。そういったものを経費に出来ないのかと、前回の申告の時に聞いてみたのですが、「それはサラリーの中に全額含まれているので無理です。」と言われました。拘束時間や医師という職業を維持するためにかかっている費用に対して、とにかく税金を払ってばかりな気がしています。どうして経費として落とせないのか、落とすとしたらどのように手続きするのかを教えてください。
はっぴ〜ままちゃんさん ( 神奈川県 / 女性 / 32歳 )
回答:3件
一部は必要経費にすることが可能です
こんにちは、はっぴ〜ままちゃん。
コンサルタントの若宮光司です。
ドクターからの相談を沢山いただいておりますので、内情はよくわかります。
必要経費とならない支出と必要経費となる支出があるのです。
詳しく説明する必要があるので二部構成で回答いたします。
ご主人が大学からいただく給与は給与所得として申告することになり、給与受給者の必要経費分として給与所得控除がありますので、給与から必要経費を差し引くことは税法で定められた特定支出以外は経費となりません。
参考に見ていただく国税庁のホームページアドレスを下記に掲載しておきます。
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1410.htm
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1415.htm
大学以外からいただくお金には、二種類の所得があります。
一つは、給与所得として大学からの給与と合算して申告する収入。
もう一つが、雑所得又は事業所得として給与に合算しないで別項目で経費を含めて申告する収入。
続きを追記に回答します。
補足
毎年年末から1月にかけて依頼先、メーカーなどから届く『源泉徴収票』の用紙に違いがあります。
『給与所得に係る源泉徴収票』に記載された収入は、給与所得。
『報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書』に記載された収入は、雑所得又は事業所得。
薬品メーカーからもらう『原稿料』『講演料』などは、給与ではなく雑所得なのです。
この雑所得の収入を得るために必要な経費は、雑所得から差し引くことができるのです。
原稿執筆のために購入した医学書の本代、文房具、パソコン費用などや講演のための交通費、宿泊費、打ち合わせの飲食代などは当然に経費とすることができます。
経費で落とすからには、もらう交通費も収入として計上しなければいけません。
それらを一年分整理したうえで収入と収入を得るための必要経費を漏れなく確定申告書に記載して税金を納めてください。
必要経費として計上した請求書、領収証などは確定申告書に添付する必要はありませんが、後日税務調査の時に提示できるように保管が必要となります。
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1500.htm
http://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2795.htm
回答専門家
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所得区分によって変わります。
はっぴ〜ままちゃんさん
こんにちは、税理士の大黒崇徳です。
所得区分が給与所得か事業所得(あるいは雑所得)になるかで、
経費の考え方も違ってきます。
一般的に雇用契約に基づくものであれば給与所得になりますし、
委任契約によるものは事業所得等となります。
具体的には、派遣医としての診察や地方公共団体等の開設する救急センター、
病院等において休日、夜間診療の委嘱料は給与所得となります。
給与所得に該当しますと給与所得控除という概算の経費しか原則認められていません。
例えば、給与収入が1,000万円としますと経費として認められているのは220万円になります。(額面の22%)
もちろん、実際の経費が220万円(給与所得控除)以下でも減らされることはありません。
もし、ご不明な点がありましたら遠慮なくご連絡下さい。
回答専門家
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- 大黒たかのり
- (東京都 / 税理士)
- 大手町会計事務所 代表税理士
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佐々木 保幸
税理士
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必要経費を差し引くことはできません。
京都の税理士、佐々木です。
健診や他病院の当直,外来などの勤務は雇用契約によりますので、受け取る収入は税金の計算上給与所得に区分されます。給与所得については、その収入に要した必要経費を計算して差し引くのではなく、給与所得控除という控除を収入から計算上差し引くことはご存知のことと思います。この給与所得控除が概算経費的な性格のものと言えます。
特別な場合を除いて個別具体的に必要経費として収入から差し引くことはできません。
出張費、交通費や医学書などの任意の支出は医師としてのキャリアを維持するために必要なのですが、これらの支出も見込んで収入金額が決められているといえます。税金の計算上は一般のサラリーマンがキャリアを維持するために任意に支出する研修費や会費、書籍代などと取り扱いは同じになります。
(現在のポイント:-pt)
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