対象:経営コンサルティング
株式公開の本をみると、銀行からの転籍者をプロジェクト・マネージャーとして株式公開業務が勤まるのはどうした理由からでしょうか。
ポプラさん ( 埼玉県 / 男性 / 33歳 )
回答:4件
上場審査と内部統制
中村恵二です。
ポプラさんの、前の「IPOコンサル」に関する質問とも関連しますが、現在の株式公開までの業務の中で一番重要視されるのが、上場審査にかかわる書類づくりと企業の内部統制(監査体制も含めた内部管理体制)で、要は有価証券報告書の作成に必要な、会計財務のスキルが求められているからだと思います。投資家からみれば、一番気になるのは、株式公開しようとする会社の財務状況で、その次が経営革新の中味になってきます。
別に銀行出身でなくても、税理士事務所、会計事務所でもいいのですが、経理と財務管理に関する精通している方が、PMを勤められる方が安心だということだと思います。
また、プロジェクトの意味が、もしかして新商品開発や新規参入、経営革新に関することであれば、特段銀行出身者が有利ということでもないでしょう。プロジェクトチームを組む時には、一人のマネージャーがコントロールするよりは、社内のスタッフも加えて、それぞれに持っているスキルを上手く組み合わせることが必要ではないでしょうか。
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【ご回答】銀行出身者が株式公開業務が務まる理由
ポプラさん
前回に引き続きご質問ありがとうございます。
ご質問頂きました、銀行出身者が株式公開業務が務まる理由についてですが
私個人の経験則でお話しすると、出身だから株式公開業務が勤まるとは言い切れません。
確かに銀行出身者の方ですと、
決算書が読める&資金繰りが
つくれる&リスク要因(貸出審査)が判る
また日常業務で数字と向き合うのに慣れている
出身母体との人間関係で資金調達が円滑に進む
などのメリットは想定できますが、
決算書は読めても・・・
果たして自身で決算書から有価証券報告書・一ノ部・二の部は作れるだろうか?
リスクは判っても・・・
具体的なアクションプランを立案し、実行できるだろうか?
など、客観的な立場から主観的にならなくてはいけないため
繰り返しますが、銀行出身だから公開準備が勤まるというのは捨てた方が
良いと思います。
実際の現場では、日々、煩雑な業務(書類作成)とステークスホルダーからの
プレッシャーなど、とても大変な3年間が待っています。
その大変な作業を乗り切るには
【ご自身のこと】
人生におけるスキルアップのチャンスだと思いリーダーシップをとること
絶対に上場させるという執念
会計や株式公開に関する知識を勉強すること
【株式公開について】
プロジェクトが長期間にわたるので飽きないこと(スケジュール管理の徹底)
会計知識の習得(当初は簿記1級レベルは欲しいところですね)
内部管理体制の構築では、導入から定着するまで徹底した管理をすること
(PJ設立初期段階はコンサルを依頼されたほうが良いと思います)
以上の方が大切だと思いますが如何でしょうか?
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田邉 康雄
経営コンサルタント
-
M&Aなどで経験をつむのかもしれません。
私は株式公開の専門家でもなければ、銀行出身社でもありません。しかしISOコンサルタントをした企業がたまたまその時期に株式公開を実施した経験があります。
また母方祖父は大きな銀行の頭取でした。それだけでなく現在親戚中が銀行勤務者だらけです。そして私は現在銀行と取引しています。
以上の経験から「岡目八目」的な回答を試みます。
「銀行には株式公開に関する情報が集中する」
ということが御質問に対する最初の回答です。
ではどんな情報がどうして集まるのでしょうか? 回答は、――。
―― 取引企業が、過去において移動した金額が分かる。
―― それを通じて、過去の業績が本物であったか偽装であったかある程度分かる。
―― 銀行は現在でも多くの企業のアキレス腱を握っている。
などなどです。
一方、プロジェクトマネージャー(PM)が務まる理由を聞いておられます。これに対しては私も、銀行出身者が(資質はあるとしても)日常業務だけでプロジェクト推進の経験を何処で積むことができたのか、知りたいと思います。
―― プロジェクトとは、「目的達成業務」です。一般に「プロジェクト」といえば、大規模な建設計画のことをいうようです。明治の「大土木工事プロジェクト」琵琶湖疏水というような使用がなされます。
―― PMには、強い意思と、深い洞察力と、実行力が求められます。資質も必要ですが、経験の積み重ねが必要です。
私は、三菱化学で20年間PMをしました。そしてPMになるまでの間に、プロジェクトの部分的担当者を10年間やってPMとしての経験を積みました。拙著「生涯現役エンジニア」の第四章に私のPM経験を開示しました。
もしかしたら、銀行の中に「M&A」などのプロジェクトがあり、それを幾つか担当している内にPMとしての経験を積むことが可能なのかもしれません。
須藤 利究
経営コンサルタント
-
一般論ですが
利究です。
ご質問に感謝します。
一応出身者ですが、銀行といっても分野が結構分かれて
います。
銀行業務というより、今はFG、HDなどの金融グループに
なっています。
メガバンクに関して言えば、''ベンチャーキャピタルを子会社''などに
皆、持っています。当然株式公開の見込みのある所にしか、資本出資は
しません。
当然ながら、''証券会社も傘下''に持っています。みずほ証券などは色々な
意味で有名ですよね。確かに勉強・経験する機会はありますよね。
結論的に言えば、銀行出身者が出来るというより、出身者の一部の人は
そういう''能力を持っていると考えた方がいい''と思います。
銀行出身者以外にも、スキルのある方は他業界にもいると思います。
株式公開に際して、東証マザーズ等においても、株主数300人
の基準があります。株主数を増やすときなどは、銀行時に培った人脈
が役に立つことはあるのではと思います。
ポプラさん
田邊さんの回答に関する感想
2008/05/03 11:38田邉さん 回答ありがとうございます。
>銀行には株式公開に関する情報が集中する
銀行員は技術等の評価などができないので、その業界がどれだけ将来性あるか、またその企業が新聞などでリリースされれば、財務諸表の内容をよく吟味せず、融資依頼をします。もちろん、最初の段階ですが、それ以降の企業とのやりとりに
関しては口頭だけでの事務連絡だけですまして、文書に残さない
が私の銀行員に対する印象でした。
それと、聞いた話では指示はするけど、手は動かさないらしいです。
田邊さんみたいなプロジェクト業務を周知なれていれば、株式公開業務でも活かされるかもしれません。プロジェクト業務出身者は仕事の進め方が
慎重です。
もちろん個人によりますが、企業が本当はいてほしくないのだけど、取引先上の都合でいるとしか
思われません。その点どうでしょうか。
ポプラさん (埼玉県/33歳/男性)
ポプラさん
中村さんの回答に関する感想
2008/05/03 11:50中村さん 回答ありがとうございます。
>業務の中で一番重要視されるのが、上場審査にかかわる書類づくりと企業の内部統制(監査体制も含めた内部管理体制)
これは各部署の協力がなければできませんよね。事務局が調整しますが、人によってはなかなか協力してくれない人もいます。株式公開業務は普段
の仕事ぷらすあるふぁですから。
ある会社でも各セクションから人を送ってプロジェクトチームを発足させましたが、どうしても専属の人間がいないということで外部から人を招聘
したそうです。
証券会社出身の人は株式業務は詳しいが、会計は
ぜんぜんという人も業務をこなせる人がいます。
要はその人の個人の能力は知れていて、こまをどう動かすかと思うのですが、その点どうでしょうか。
ポプラさん (埼玉県/33歳/男性)
ポプラさん
武田さんの回答に関する感想
2008/05/03 12:05武田さん 回答ありがとうございます。
>ステークスホルダーからのプレッシャーなど、
これは具体的にどういうことでしょうか。
>決算書は読めても・・・
果たして自身で決算書から有価証券報告書・一ノ部・二の部は作れるだろうか?
これはどうでしょうか。二の部はボリュームがありますけど、テンプレートみたいなものがあるので、それほど難しくないと思います。幹事証券
会社が類似会社のコピーをくれるので、それを参考にすればいいと利いたことがあります。
>PJ設立初期段階はコンサルを依頼されたほうが良いと思います
昔に比べればコンサルがいるので、軌道にのるのが早くなったといいます。ただ、デメリットはコンサルにおんぶにだっこしていたら、株式公開後
自分でなにもできないから、ある程度したら、コンサルとの契約をやめたほうがいいと聞いています。だいたいどの程度の段階までコンサルがいたほうがいいですか。もし、メンバーの中に証券会社の公開引受出身がいれば、コンサルは不要ですか。彼らは外部との折衝がこなれているためです。
ポプラさん (埼玉県/33歳/男性)
(現在のポイント:-pt)
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