対象:住宅設計・構造
隣家が旧家屋を取り壊して新家屋を大手住宅業者の施工の下で行いました。解体に際して、「出来る限り静かに行ない迷惑を掛けない」との事前の申入れが住宅業者よりありました。しかし、その後、請負と思われる解体業者が工事に着手した時には予想外の大型重機を使い、鉄骨・コンクリート複合の構造部を恐ろしい程の激しい振動と大音響の中で取り壊しました。在宅の父母(及び他の隣家の方)があまりの激しさから、作業を取りやめるように申し入れましたが、無視して作業を続けました。その晩、自宅家屋(木造在来工法、築30年ですが状態は極めて良好で全く傷みなし)の1階及び2階の居室の壁に大きな亀裂を生じていることが判りました。また、数日後に隣家の方よりコンクリート塀にも亀裂が入っていることを指摘され、確認した所、ブロック塀のブロックの罅に加えて、ブロックの継ぎ目の浮き上がり(隙間から向こう側が見える部分あり)及び外壁(モルタル)の罅割れ、基礎部分(コンクリート)のひび割れが発見されました。住宅業者に訴え、被害実態も見てもらいましたが、以後、直接は訪問せず、また請負と思われる業者がやってきて塀及び外壁の罅の表面だけ、しかも後が見えるような補修をしました。あまりにひどい施工なので取りやめてもらいました。改めて住宅業者に惨状を見せた所、「自分の方で見積もりを出してくれ」といわれたので、当方の信頼のおける工務店に被害を確認してもらい、回復の工事見積もり(約70万円)を、住宅業者に送付していますが、誠意ある対応がなく、2ヶ月以上がすぎています。この間、施主の隣家にも申し入れていますが、「住宅業者に一括してまかせているので判らない」の一点張り。大手の住宅業者の工事なので信頼をしていたため、事前に家屋調査はしていません。このような不誠実な業者に対して、どのように臨めばよいでしょうか。
くるみさわさん ( 東京都 / 男性 / 37歳 )
回答:2件
隣家の家屋解体
アネシスプランニングの寺岡と申します。宜しくお願いします。
解体工事に関しては、どうしてもトラブルになりがちですね。
特に、都23区内では近隣が隣接しているので、大変気を使った覚えがあります。
さて、ご質問の件ですが、まず家の内外の現状を写真等で記録されることですね。
状況が日々変ることもありますので、何度か現状をみて記録することをお勧め致します。
本来はこうした状況下であれば、住宅会社が家屋調査をするはずです。まだのようであれば、今後のこともありますので調査してもらうことです。
もしダメな場合でも、費用はかかりますが家屋調査をご自身でされることも必要と思います。
その理由は、これから工事が進むに従って、解体時と同様に近隣の建物等に影響を与える可能性があるからです。
また、状況が進展しない様子ですので元請会社の本社に連絡をされて催促をし、それでも動きがないようでしたら内容証明郵便で対応すべきでしょう。
期日指定をした手直し工事の代金請求など、期限を区切った請求のされ方をお勧めします。
これには、損害賠償請求等の法的手段も視野に入れて、元請会社の住宅会社と交渉にあたることです。
もし今後、下請け会社が作業する場合は、必ず元請会社の社員(この現場の監督がいいと思います。)を立ち合わせるようにされてみて下さい。
これにより責任の所在が明確になります。
いずれにしても、新築工事はこれから数ヶ月続きますので、何事もうやむやにせずきっちりした対応をされることだと思います。
以上、ご参考になれば幸いです。
詳しいご説明が必要でしたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
宜しくお願い致します。
評価・お礼
くるみさわさん
ご回答、ありがとうございました。まず、ご回答の迅速さに驚きました。また、素人の対応で気が回らない点についてご指摘いただき、簡潔ながらよく判りました。ご指導を踏まえ、曖昧なことを残さずに、きちんと対処するようにしたいと思います。ありがとうございました。
回答専門家
- 寺岡 孝
- (東京都 / お金と住まいの専門家)
- アネシスプランニング株式会社 代表取締役
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被害を食い止めましょう
はじめまして
今日4/8は東海・関東地方で大荒れの天気ですが、くるみさわさんのご実家は大丈夫でしたか?
特に住居部分の壁面に大きな亀裂があるとのことでしたので、雨水浸水など被害がなかったか、暴風雨が落ち着いたらご確認ください。
他の先生が仰るように、遅くなっても解体工事で損傷したと思われる箇所を写真(できれば日付もわかるように)に撮っておきましょう。
また、何でもない部分も今後ひび割れなど起きる恐れがありますので、家全体各所をこまめに写真で記録するとよいと思います。
他の近隣の方も同じような被害がないか伺って、個人よりも地域で交渉されてはいかがでしょうか。
ご参考まで
やすらぎ介護福祉設計 斉藤
補足
くるみさわ様
先日の暴風雨による被害は大丈夫とのことでなによりです。
基礎部分にも亀裂が入ってるようですが、解体工事による「振動」被害だけではなく、「地盤沈下」の恐れも考えられます。
家の外周四隅にレベルのマークをし、定期的に高さ変動はないか記録に残すことをオススメいたします(法的効力を発揮するため、専門家に依頼されたほうが安心です)
大規模な補修がされるとしても、近隣工事完了後だと思いますので、今までの経緯・ひび割れ箇所と家全体の詳細写真など「記録」していくことが大切です。
住宅会社のせいで、お隣に住まわれるご家族(この方も被害者といえます)は、近隣の皆さんに対して負い目を感じておられると思いますので、引越し後のご配慮をお願いできればと思います。
ご参考まで
やすらぎ介護福祉設計 斎藤
評価・お礼
くるみさわさん
有難うございました。幸い雨の影響はなかったようです。
ご指摘のとおり、時間の経過後に壁の割れが生じていることに気がつきました。(工事は終わっているのですが。)専門家ならではのご指摘でありがたく存じます。
このような場合、仮に補修をしてもらっても、後で割れが生じる懸念が残るように思いますが、そのためのリスクを回避するには、どのように話をすればよいでしょうか。基礎部分にも亀裂が入っているため、一層、気になる所です。家屋・基礎全体に応力が残るような状態になってしまっており、後でいろいろと被害が現われてくるのでは困りますので。
回答専門家
- 齋藤 進一
- (埼玉県 / 建築家)
- やすらぎ介護福祉設計 代表
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くるみさわさん
隣家の家屋解体による被害(2)
2008/04/11 13:59先日はご指導有難うございました。ご指導に基づき、大手住宅メーカーに問い合わせ、経緯を述べたところ、急に対応が変わり早く動くようになりました。そして、非を認め「納得がいくように修繕してもらってよい」と言って来ましたが、その前提として、「家屋調査をさせて欲しい、そのために損害保険会社を介して手配する」というとのこと。後々、何かあった時に不明瞭にしないためとのこと。
しかしながら、最近になって、以前何もなかった壁に割れが生じていることに気付きました。
このように、地盤の変化が家屋の構造の内部に歪みを生じ、「今は何とも無い」として了解した後で、被害が生じたら堪らないなぁと思った次第です。きちんと直してもらうことはいいとして、このような心配をどうヘッジさせたらよいでしょうか(ヘッジさせることができるでしょうか)。
くるみさわさん (東京都/37歳/男性)
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