体重管理と栄養管理

当院に来られるヨークシャテリアですが7Kg以上あります。同腹の兄妹は3Kg位ですから、たまたま大きい子だったのでしょうね。それでも飼い主さんはヨークシャだと言ってます。ボビーの父さんのワンちゃんもミニチュワダックスの両親から生まれたのだから、血統書上はミニチュワダックスなのでしょうけれど、ミニチュワダックスとしてドッグショーに出陳することはできないのでしょうね。
肥満かどうかは、体格(Body Conditon)を認定する方法があって、削痩から肥満までランク付けをしています。
当院でも、子犬のときから散歩好きで、とてもマッチョなミニチュワダックスがいます。どうですか?筋肉質ですか? ぶよぶよですか?
ダイエットの件ですが、これなかなか難しいです。痩せさせようと、目標体重の維持カロリーの60%のカロリーを計算して与えてもなかなか体重が落ちてこない。やはり食事療法と有酸素運動が必要です。たとえ、30分の散歩でも、ゆったり、ゆったり歩いていたのでは、体重は変わりません。ただ、ダッククスに急に慣れない激しい運動をさせることはできませんから難しいですね。
りんごなど果物に含まれる果糖は、皮下脂肪として蓄えられやすいので中止してもいいのではないでしょうか。また線維類は他の栄養素の吸収を邪魔してくれますので、線維類を多く含むフードに代えるとか、線維類を添加するのも一考です。

まず、1と2についての解答です。確かに、ポピーの父さんの犬はミニチュアダックスフンドの定義からは外れているようです。しかし、だからといって、スタンダードだということではありません。生まれたときの血統書の通りミニチュアダックスフンドという事になります。犬の体格にも、個体差があるのは当然のことなので、定義通りに育たないミニチュアの犬がいることも当然のことです。それぞれ骨格が違うので、同じ体重でも肥満の場合とそうでない場合とがあります。
よって、肥満か否かは、体重ではなく、体格(脂肪の付き具合)で決まります。スタンダード、ミニチュアに関わらずポピーの父さんの犬が肋骨が脂肪で触れず、ウエストが無いのであれば肥満でしょう。
3についてですが、改善点がいくつかあります。一日の総合摂取カロリーのうち3割を間食が占めています。ポピーの父さんが心配している通り、これでは栄養は足りないし、健康的なダイエットにはなりません。間食は1割程度に抑えて下さい。欲しがる様子が無いようなら、与えないでも問題ありません。かさが多い方が満足感があるので、あっという間に食べ終わってしまう牛乳やりんごより、その分、ドックフードを与えたほうがいいでしょう。食事回数を増やすのもよいでしょう(もちろんトータル量は変えずに)。7.4kgの体重なら、減量分を考えても、約300kcal摂取してもいいはずです。ただ個体差はあるので調整は必要です。あとは散歩も、ゆっくり歩くのと、早歩きでは消費カロリーは変わってきます。あとは、家族全員が徹底して間食を与えないということも大切です。急に痩せるのはよくありませんので、まずは7kgを切ることから考えてください。以上のことから変えてみてはいかがでしょうか。