対象:住宅設計・構造
回答:2件
耐震性
スタジオドゥカの畔柳です。
建物の耐震性は、建物がいつの時期に造られたかにより、簡単に憶測できる場合もありますが(昭和56年より前に建てられた物は、元々耐震性が必要以下になっている場合がほとんど)、基本的には、建物を調査し、構造体の配置や劣化状態等から計算によって判断することとなります。
しかも、一つの壁の仕様・状態のみで決まるわけではないので、emi8888さんがここに書かれていることだけから判断する事はできません。
木造住宅のお話と思いますので、木造耐震診断のできる建築士に依頼して、御自宅をきちんと調べてもらって、その問題となっているOSB合板を貼ってある壁が耐震力を負担しているかどうか、そして、その合板を撤去しても耐震性を保持できるかどうかを計算し、できない場合は、どうしたら耐震力を確保しつつ明るいリビングにできるかを、設計提案してもらうことをお勧めします。
建築時の図面がある場合は、それを診断士/設計士に見せて相談なさると良いと思います。
計算せずに壁を撤去したり、補強と称して金物を取り付けたりすると、建物の持っている耐震性が失われる事もあり得ますのでご注意ください。
評価・お礼
emi8888さん
2017/01/12 21:27参考になりました。ありがとうございます。
諦めようか迷っていますが何とかなるならと思いました。
とてと丁寧でわかりやすかったです。
回答専門家
- 畔柳 美知子
- (東京都 / 建築家)
- スタジオドゥカ建築設計室 管理建築士
時の変化を受け入れる揺るがない空間を
住宅/建築は、完成した瞬間から時の流れを受け、変化し、やがてオーナーのかけがえのない空間として熟成してゆきます。その為の空間を作るのが私の仕事です。また、特に、犬と暮らす住まいのアイデアをご提供しています。
それは耐力壁です。
大阪で設計事務所をしております福味と申します。
リビングの中に唐突に設けられているところからして、そこにどうしても壁が必要であったであろう耐力壁と推察します。JASマークの無いOSBボードであるにしても、設計意図は耐力壁の可能性が高いです。設計者は筋交いと併用しているところから恐らくその壁で壁量倍率4.5を確保したかったのだと思います。
ですので、極力この壁を触らない方が構造耐力上賢明だとは思いますが、どうしても暗さが気になるのであれば、同等耐力を確保出来るように筋交いを入れなおす等の工夫が必要でしょう。例えば90mm角の角材で筋交いを✖印に交差させて筋交いを設ければ壁量倍率5となり、設計上の壁量倍率と近似します。それであればOSBや石膏ボードで覆う事をしなければ光は通ります。
筋交いの接合方法や柱頭柱脚金物の検討も必要ですので、専門家に図面を見せて判断してもらって下さい。
評価・お礼
emi8888さん
2017/01/12 21:31ありがとうございました。
とても分かりやすい説明で、諦めようかと思っていましたが代案も提案していただき希望が持てました。
一度専門家にみてもらいたいと思います。
(専門家を探すところから始めたいと思います。)
回答専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
福味 健治が提供する商品・サービス
住宅性能表示制度や長期優良住宅やエコポイントにも対応する、環境とお財布に優しい住まいの提案
(現在のポイント:-pt)
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