資本金送金に対する外為法上の報告義務について - 財務・資金調達 - 専門家プロファイル

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

注目のQ&AランキングRSS

対象:財務・資金調達

資本金送金に対する外為法上の報告義務について

法人・ビジネス 財務・資金調達 2015/03/05 17:55

日本法人が海外に新しく合弁会社(持株比率50%)を設立する場合の
資本金送金に対する外為法上の報告義務について教えて下さい。

仮に資本金として2億円送金する場合は、外為法上の報告が必要でしょうか?
その場合「資本取引」か「対外直接投資」のどちらでしょうか?
日銀HPの「外為法Q&A」を読んでも、判断がつきませんでした。

ご存知の方がおられましたらご教示いただけると幸いです。

htm0302さん ( 兵庫県 / 男性 / 33歳 )

回答:1件

小松 和弘 専門家

小松 和弘
経営コンサルタント

- good

お答えします。

2015/06/08 17:46 詳細リンク

htm0302さん、こんにちは。
海外に合弁会社を設立するための資本金の送金について、外為法上の分類と手続きの要否についてのご相談ですね。

まず外為法(外国為替及び外国貿易法)について軽く説明しますと、もともとは戦後まもなく外国為替や貿易を規制・管理するために制定された法律です。
過去2回の大幅改正により規制は大幅に緩和され、現在では対外取引に対し「必要最小限の管理又は調整」を行うものとなりました。
しかしマネーロンダリングのような経済犯罪の抑止や、経済制裁のような政治上の必要を満たすために、今日でもある種の取引はこの法律により規制・管理されています。

本題のご質問の内容に入りますと、まず取引の種別につきましては、既にお調べのように普通の「資本取引」と、「対外直接投資」とが区別されます。
「対外直接投資」は、資本取引の中でも、海外法人への出資や海外支店の設置/拡張資金の支払い等を、他と区別して呼ぶものです。
htm0302さんのように法人が合弁会社を設立する場合はこれに該当するでしょう。

次に報告の要否についてです。
「対外直接投資」は、以下のような規制を受ける可能性があります。
(1)許可が必要な場合:国際約束の履行や経済危機への緊急対応のため
(2)事前に申請が必要な場合:我が国経済の円滑な運用に悪影響を与える恐れがある場合、など
(3)事後に報告が必要な場合:以下のいずれかに該当するものです。
・居住者による非居住者からの外国法人発行証券の取得
・居住者による非居住者への外国法人発行証券の譲渡
・対外直接投資として行った金銭の貸付債権の放棄または免除(10億円相当額以上)
・対外直接投資に係る外国法人の内部留保などの状況(当該出資の帳簿総額10億円以上)

ご質問の合弁会社を設立するための資本金は、(3)の条件には当てはまらないことから、事後の報告は不要であるといえます。
しかし(1)と(2)はそれぞれ国際情勢と、事業の内容により決まるものですので、ご質問の中の情報だけでは該当するか判断ができません。
こうした日々変化する情勢や、個別の取引の内容に対する上記の規制条件の適否につきましては、専門機関の相談を受けることをお勧めします。
財務省や日本銀行が外為法の手続きに関する電話相談を実施していますので、そちらをご利用になるとよいでしょう。

htm0302さんのご成功をお祈りします。

参考文献:「図説 金融機関職員が知っておきたい外為法の常識」(きんざい、2014年刊)

参考:日本銀行:外為法に関する手続き > 照会先一覧
http://www.boj.or.jp/about/services/tame/t-tel.htm/

海外法人
合弁会社
外国為替及び外国貿易法
会社を設立
直接投資

回答専門家

小松 和弘
小松 和弘
(東京都 / 経営コンサルタント)
ホットネット株式会社 代表取締役
03-6685-6749
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。

中小企業のITで困ったを解決します!

ITまわりで、中小企業の困ったは様々です。どこに連絡すれば良いのか判らず、色々な窓口に電話をかけても解決できない事が多くあります。そんな「困った」の解決窓口の一本化と、中小企業の健全なIT化を推進しています。

質問やお悩みは解決しましたか?解決していなければ...

※あなたの疑問に専門家が回答します。質問の投稿と閲覧は全て無料です。

(現在のポイント:-pt このQ&Aは、役に立った!

このQ&Aに類似したQ&A

新規事業の資金調達について lucent0109さん  2018-02-18 18:35 回答1件
会社解散後の法人名義の自宅 montanityさん  2017-01-27 22:41 回答1件
融資 ハンマーさん  2016-06-28 14:19 回答1件
外国人融資について odm1024さん  2011-02-15 02:59 回答1件
法人の繰上げ返済 ハタマリン7さん  2014-08-08 01:26 回答1件
専門家に質問する

タイトル必須

(全角30文字)

質問内容必須

(全角1000文字)

カテゴリ必須

ご注意ください

[1]この内容はサイト上に公開されます。

  • ご質問の内容は、回答がついた時点でサイト上に公開されます。
  • 個人や企業を特定できる情報や、他人の権利を侵害するような情報は記載しないでください。

[2]質問には回答がつかないことがあります。

  • 質問の内容や専門家の状況により、回答に時間がかかる場合があります。
気になるキーワードを入力して、必要な情報を検索してください。

表示中のコンテンツに関連する専門家サービスランキング

対面相談

事業資金借入の面談相談(初回限定・弊社都内MTGルーム)

元銀行員で、圧倒的な融資審査経験を持つコンサルタントが、融資審査のポイントをお教えします!

渕本 吉貴

株式会社FPコンサルタント

渕本 吉貴

(起業・資金調達・事業再生コンサルタント)

メール相談

おひとりで悩まないでください!事業資金借入のメール相談

元銀行員で、圧倒的な融資審査経験を持つコンサルタントが、融資審査のポイントをお教えします!

渕本 吉貴

株式会社FPコンサルタント

渕本 吉貴

(起業・資金調達・事業再生コンサルタント)

電話相談

おひとりで悩まないでください!事業資金借入の電話相談

元銀行員で、圧倒的な融資審査経験を持つコンサルタントが、融資審査のポイントをお教えします!

渕本 吉貴

株式会社FPコンサルタント

渕本 吉貴

(起業・資金調達・事業再生コンサルタント)

電話相談 無料電話相談10分(初めて、弊社をご利用になる方限定)
渕本 吉貴
(起業・資金調達・事業再生コンサルタント)