対象:住宅設計・構造
現在、間取りを考えている最中ですが、寝室とお風呂の場所でなやんでます。北側か南側でです。
両方とも、1階で考えてます。
寝室は寝るだけなので、北側でもいいのですが、布団を干すとなると、北側から南側のデッキ、もしくは庭までお布団を運ばなくてはいけない。南側だったら、すぐに干せる。
お風呂も基本、夜に入るので北側でもいいけれど、南側にもってくると、脱衣所と洗面も南側の方にくるため、洗濯物が干しやすい。子供が外から手を洗いに来やすい。
など、どちらも南側にもってこれたらいいのにと、迷っています。
メリット、デメリットも含めてアドバイスをお願いします。
メイアイブさん ( 岐阜県 / 女性 / 36歳 )
回答:1件
島崎 義治
建築家
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二者択一ではなく、総合的に考えてはいかがでしょうか。
今、悩んでらっしゃるように、浴室、洗面室(脱衣室)、物干し場、そしてキッチンを含めて、この家事というハウスマネージメントを行う場所のつながりは家族によって本当にさまざまで、設計時には大変苦労する部分ですが、同時に興味深く、家づくりの成功の鍵になる部分です。
ところで、何故、脱衣室と洗面室に洗濯機も置かれるのでしょうか。脱いだ衣類を洗濯するのに便利だとか、ふろの残り湯を使うとか、、、、なのでしょうか?
しかし、本来の機能や役割はそれぞれ異なるものです。使う人も若干異なります。ゲストが浴室や洗面室を使う場合はなおさらです。
洗面室や脱衣室(見方を変えれば着衣室)はクローゼットやパウダールームのようなもので新しいリネン類や下着なども置く必要があります。
一方、洗濯場所は主婦や主夫の労働のための空間です。洗濯機が2台必要な人も、下洗い用のシンクが必要な人もいますし、ぞうきんや洗剤、バケツ、モップなどの置き場所が必要となります。また、洗濯物を一時的に、仮干ししたり、取り込んだりします。また、設備関係のコントローラー、インターホンやセキュリティ機器など住宅の設備機器全般の管理を行う重要な場所にもなるはずです。
こうしたサニタリーやユーティリティと呼ぶ場所は、一般の建売住宅やマンションなどの決まり切った間取りでは、洗面室やキッチンと兼用していることが多く、存在感がありません。が、実際にはとても重要な場所であると思います。
寝室や浴室が南か北か、言い換えれば洗濯物か布団のどちらを重視するか、というようなことであれば、どちらにもメリットとデメリットがあるわけですから、頻度の高い方を南側へ配置したり、重くて大きな荷物を持ってスムーズに移動できるルートをきちんと確保しておけばいいことだと思います。
しかし、本当に大切なものは、家事や労働のための作業空間を考えておくことです。それはあなたにとってとても大切な場所であるはずです。その場所をきちんと作られてはいかがでしょうか。そこがキッチンに隣接しスムーズに行き来できれば、より機能的であり、それを快適な南面や庭に面して配置することが大切であると思います。
二者択一ではなく、ぜひ、総合的に考えられることをお勧めいたします。
島崎義治/島崎義治建築設計事務所
2012グッドデザイン賞を受賞しました
http://architect-studio.com
(現在のポイント:-pt)
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