対象:不動産売買
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中古住宅を購入しようと物件を探していたところ、気に入った物件を見つけ、購入を決めました。
銀行の事前審査も無事に通り、売買契約をする約束だった2日前に、いきなり売り主側から契約をストップされてしまいました。
理由は
●住宅を売却後に残る残債を払えないために抵当権を抹消出来ない
●売り主は民事再生をするために弁護士とも話をしているらしいが、売り主自身が状況を詳しく理解出来ていないために、今後どういう形で売却出来るかわからないらしい。(改めて弁護士に確認をとるとのこと)
不動産屋さんも売り主から初めて聞かされたことで、困惑しているようでした。
ですが、売れないというわけでもないようで、こちらも困惑しています。
そこで質問なのですが
●この場合、任意売却となるのでしょうか?そうなると私たちが購入することは難しいのでしょうか?
●売買契約まで、どのくらい期間がかかってしまうのでしょうか?
●購入できる場合、通常の中古物件購入と比べてリスクなどはありますか?
おれんじ☆さん ( 北海道 / 女性 / 28歳 )
回答:1件
藤原 鉄平
不動産コンサルタント
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任意売却としての中古住宅購入について
不動産コンサルタント藤原鉄平と申します。
当方もあいにく詳細がわかりませんので、あくまで参考として回答させていただければと思います。
【ご質問の件】
>・この場合、任意売却となるのでしょうか?
⇒任意売却とは、通常、売却金額が残債を下回る場合の売却のことを指し示します。
ご質問のケースは、「…売却後に残る残債を払えないため…」ということですので、基本的には、任意売却に該当することになります
>そうなると私たちが購入することは難しいのでしょうか?
⇒任意売却にあたっては、瑕疵担保免責や担保権者の承諾等といった条件がつくことになります。こうした条件のもとであれば、購入することは可能です。
>・売買契約まで、どのくらい期間がかかってしまうのでしょうか?
⇒正直なところ、ローンに関わる詳細状況がわかりませんので、何とも言えません。
任意売却を行うにあたっては、通常、ローンを滞納し、期限の利益が喪失されていることが求められます。さらには、多くの場合、保証会社による代位弁済の手続きが行われていることも求められます。
(参考:任意売却の前提条件http://ninbaicreator.com/2012/01/23/169/)
弁護士が介入していると言っても、実務上では、こうした手続きが簡略化されることは少ないでしょう。
売主様が、ローンを滞納しているのか、また、保証会社による代位弁済の手続きがなされているか、残債の金額がどれくらいなのか、数々の条件がわかりませんので、あいにく何とも言えないのですが…
もし仮に、売主様がローンを滞納していないという前提であれば、弁護士の交渉力量があったとしても、売却には数ヶ月の時間を要するのではないかと推測されます。
>・購入できる場合、通常の中古物件購入と比べてリスクなどはありますか?
⇒任意売却の物件といっても、特段のリスクはないと、当方は考えます。
任意売却物件の留意点としては、瑕疵担保免責の条件が付くことや、担保解除にあたり、債権者の承諾が必要となること等々です。
瑕疵担保免責の条件等を加味して、リスクに見合う価格帯であれば、当該リスクは回避できるのだと思います。
(※瑕疵担保免責とは、瑕疵担保責任がないことです。瑕疵担保責任の意味については、こちらを参考にどうぞ。http://profile.allabout.co.jp/ask/q-121103/)
補足
【本題】
さて、ここからが本題です。
>売り主は民事再生をするために弁護士とも話をしているらしいが…
通常、住宅ローン付きの物件にて、民事再生を行うということは、住宅ローン特則を使う場合、住宅ローン以外の借金を圧縮して返済していくことを指し示すのが一般的です。
つまり、自宅などの高額財産を残したまま債務整理をする方法が、よく使われる手法としての民事再生手続きなのです。
もし仮に、任意売却をして、債務整理をするという前提であれば、恐らくは、民事再生よりも、自己破産をするほうが、メリットが大きいはずでしょう。
そうしたメリットがあるにもかかわらず、民事再生の話が弁護士よりでてきているというのは、推測される限りにおいては、自宅を売却しないで、債務整理をする可能性が高いと考えられます。
「売り主側から契約をストップされてしまいました」という状況になったのは、そうした理由があるのではないかと推測されます。
よって、今後に関しては、こうした点を十分に注意されたうえで、どのような選択を取られるのかを決めていただければと思います。
【総括】
ご質問者様におかれましては、せっかく気に入った物件であったにもかかわらず、予期せぬ状況になってしまい、とても辛いお気持ちかと存じます。
また、これから先、どうしたらよいのか、きちんとした情報がつかめない中、迷われているのではないかと思います。
改めて、「売主様が本当に不動産を売却する意思があるのか」をきちんと確認をされ、今一度、きちんとした情報を把握されたうえで、購入に関する可否をご検討いただければと思います。
詳細がわかりませんので、推測前提での概略的な回答となりました。
何卒上記事項に関しては、参考程度にお考えいただければと思います。
回答になりましたでしょうか?
不動産コンサルタント藤原鉄平
任意売却・事業再生の道標 http://ninbaicreator.com/
評価・お礼
おれんじ☆さん
2012/11/12 06:38とても分かりやすい回答ありがとうございます。
売買契約目前で、いきなり状況が複雑化してしまい困惑していましたが、やっと状況が把握出来ました。
売り主さんから、 改めて詳しい説明があるまで気長に待ってみようと思います。
ありがとうございました。
藤原 鉄平
2012/11/12 11:14ご評価いただき、ありがとうございました。
上記しました売買契約までの期間は、債権者の対応状況や弁護士のやり方などによって、短くなる場合もあれば、長くなる場合もあります。
あくまで目安として捉えていただき、もし売却手続きが進むようなでれば、売主様側より明確な期間を確認された上で、今後の手続きを進めていただければと存じます。
また、上記した民事再生の件でございますが、住宅ローン特則を使わず、再生手続きを行うこともあります。詳細がわかりませんので、参考程度に捉えていただければ幸いです。
不動産取引上では、こうしたご質問(http://profile.ne.jp/ask/q-127878/)のように、購入申込者側から申込がキャンセルになることもあれば、ご質問者様が直面している案件のように、売主様側から売却がキャンセルになることも、実はよくあることです。
気に入った物件が購入できない状況は、とても残念な出来事です。しかし、この経験も購入に関しての大事な勉強の一つだと捉えていただくと、今後、無理のない購入計画が実現されるかと存じます。
不動産の購入は、家族を幸せに導く一手段です。
何卒冷静な判断のもとで、寛容なお気持ちをもって、購入の可否をご検討ください。
こちらこそありがとうございました。
(現在のポイント:-pt)
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