対象:住宅設計・構造
小さな工務店の設計施工で住宅を計画しています。
二世帯住宅で二階にキッチン・洗面・トイレ・洗濯機があるのですが、
2階からの排水管が、外部に露出になっているようです。
排水管なので、かなり太いんではないかと思います。
大手のメーカーさんだと、しないんじゃないかと思うのですが。。
(質問 1)
まだ変更は可能なので、内部にとおすように、した方がよいと思いますか?
打ち合わせでは、玄関に近いところ(トイレ・洗面・洗濯機)は内部にして、
キッチンは裏手なので、露出にするように話していますが、
キッチンも内部にしたほうがよいでしょうか?
(質問 2)
また、外部露出になっている、その工務店で建てたお宅を見ると、
2Fの高い位置まで通気管がのびていました。
内部にすると、2階にも通気用のパイプスペースがいるのですか?
その場合 壁から出すのでしたら、壁までの距離が長くても
大丈夫ですか?
(対角線上で、直線だと3m 直角に曲がると4mくらいです)
(質問 3)
あと、トイレ・洗面・洗濯機をひとつの排水管にまとめるのは、
問題ないですか?
その会社は通常2Fは露出配管が標準らしく、
内部にしたときの正しいやりかたを知っているか心配なので、
一般的な方法を知りたいと思い、質問しました。
宜しくお願いいたします。
minminmamaさん ( 福岡県 / 女性 / 38歳 )
回答:3件
設備排水に関して
横浜の設計事務所です。
設備配管は、電気・情報・給排水・ガスなど現代の家は様々な設備が増えて、そのルートを
どうするかは頭の痛い問題です。
特に排水は、太い配管を勾配を作らなくてはいけないので難しい事が多々あります。
また、下手な形で隠蔽してしまうとメンテナンスが効かなくなる場合もあります。
木造の家は、梁や柱が縦横に走っているのでどのように配管を通すかは、構造を考える時
から考慮しておく必要があります。
1階の天井裏に梁より大きな空間を排水廻りに設定する事が必要なのですが、建物の高さ
を抑えなくてはいけない地域や梁の背が大きい場所があったりすると簡単にはいきません。
また、床下に落とす場所としてパイプスペースをどこかに作ると良いのですが、プランに
よってはそういったスペースが取れない場合もあります。
ちょっとでも部屋が狭くなったり、部屋の中にパイプスペースが出っ張るのを嫌がる場合
が多いですので。
質問1はなんとも言えません。構造が決定しているとしたら、どこを通すかはその図面を
見ながら検討して、できる・できない、を判断する必要があります。
プランもパイプスペースがあっても良いかという事もあります。
質問2のような通気管は、必ずしも必要ではありません。立ち上げる通気管が必要ない
通気弁もあります。詳しくは設備屋さんと相談してください。
質問3が、汚水管と雑排水管をいっしょくたにするという事でしたら、一般的にはあまり
しません。ただ、屋外では合流させるので屋内ではダメという事でもないようですが。
排水ヘッダーを使っている場合は、屋内の床下で合流する場合もあるようです。
あくまで、汚水管に問題が生じた時に雑排水の入り口(キッチンや洗面所、浴室等)に
影響が出ないかという設備設計次第だと思います。
設備配管は、住宅の場合どうにかこうにか通してるというのが現状ですので、面倒を
嫌う(クレームを嫌う)工務店は単純に外に出してしまうのかもしれません。
外に出す場合も、裏手で見栄えに問題がないとか、カバーをするなど気を使ってくれれば
それもありだと思いますが。
個々のケースによって違う問題なので、そこの設計担当者と良く話をしてみてください。
< あーす・わーくす http://office-ew.com >
回答専門家

- 小松原 敬
- (神奈川県 / 建築家)
- 一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
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富樫 孝幸
建築家
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それぞれのメリット、デメリット
こんにちは、プラネット環境計画の富樫です。
外部露出配管にするか、内部いんぺい配管にするか、
迷うところですね。
それぞれのメリット、デメリットは
外部露出配管のメリットは、点検しやすいこと。
トラブルがあったとき、修理がしやすいこと。
デメリットは、外観上美しくないこと。
内部いんぺい配管のメリットは、外観の美観を損ねないこと。
デメリットは、点検や修理がしにくいこと。
そのため、点検口などが必要になります。
質問1については
変更が可能な状況であれば、内部いんぺい配管にすることができます。
天井と梁の間に配管が横に通るスペースがあるかどうか。
その配管が、縦に落ちるスペースなどが確保できるかどうか。
さらに床下に落ちた配管を外部に出すため、
基礎にスリーブを設けなくてはなりません。
後施工ですとむずかしい状況です。
基礎にスリーブを設けられない場合、
1階床上で外部に露出配管することになります。
それ以外に変更費用の有無。
このようなことが満たされれば可能です。
質問2については
2階の排水設備のトラップよりも上に通気管を伸ばす必要があり
パイプスペースなどを通して、外部に抜くことが出来れば
外観上、美観を損ねることはないと思います。
質問3については
トイレの排水は、汚水菅。
それ以外の水は、雑排水菅と言います。
一般的には、屋外に出てから合流させます。
排水に関しては、各自治体の施行基準に従う必要がありますので
工務店に確認されてみてください。
建物の正面や道路から見える位置に露出配管が見えるのは美観を損ねますが
見えない位置であれば、メンテナンスなどを考えると
露出配管でもいいのではないかと思います。
工事中の変更ですから、構造体を欠いたりしない配慮が必要です。
外観などのバランスの問題も含めて、もっともベストな方法を
工務店の方と相談されながらすすめてはいかがでしょう。
素敵な2世帯住宅ができるといいですね。

中郷 洋次
建築家
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優先順位の問題ですね。
兵庫県の設計事務所イフラヴァの中郷と申します。
露出か隠蔽かは、正直迷う場面も出てきます。
皆さんおかきのように、露出のメリットはメンテナンスが容易であるということ。
隠蔽のメリットは、外部に現れないということ。
ただし、隠蔽配管の場合、そのルートも重要な要素です。
見た目ばかり気にして、無理やり排水ルートを作ると、
シリアスなドラマを見ている時に、天井裏で排水音がしたりということがあります。
また、汚水と雑俳水をまとめるという方法は、最近、コスト面でよく採用される方法で、
デメリットは、夏場にあまり洗面(手洗い)を使わないと、
トラップの水がなくなり、汚水の匂いが上がってくることがあります。
このことをあまり説明しない設計さんや設備屋さんが多いですが、
実際、結構な割合あります。
ただし、汚水と雑俳水を別ルートで設置するわけですから、
単純に費用も倍かかるということになるので、
ここは優先順位の見極めが必要かと思います。
ご参考までに。
(現在のポイント:-pt)
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