対象:住宅設計・構造
今週末、地縄張りがあります。
そこで、家の方角(日当たり)についてアドバイスお願いいたします。
(家相等の方角の質問ではありません)
建築地は、広島です。
家の形状は東西に長く平屋32坪です。
玄関は東入り、南面は一番東から一番西へ、
「和室」⇒「リビング」⇒「子供部屋1」⇒「子供部屋2」
の順となっています。
LDKは南北に長く北側にキッチン・ダイニング、南側にリビングです。
その他、北側には水回りや納戸関係が並んでいます。
土地は160坪で家と同じく東西に長い長方形で、
周辺には一切光をさえぎる物はありません。
そこで、素人的には南面を真南に向けるのがいいと思っていますが、
ネットで検索したり、親に相談すると、
「少し東に振った方が東からの朝日が入る。真南だと西日がきつくなる。」
と言った意見が多いように感じます。
また、洗濯物を西側に干す予定なので、少し東へ振った方が洗濯物へ南よりの日光が当たっていいのかなぁとも思っています。
実際のところ、どの方角がベストなのでしょうか?
それとも、人それぞれでしょうか??
よろしくお願いします。
ie2005925さん ( 広島県 / 女性 / 32歳 )
回答:4件
太陽の向きと高度
横浜の設計事務所です。
太陽が直撃するという意味で陽が入ってくる向きは実は東と西なんです。
というのも日の出や日の入りには太陽高度が低くなっているので
陽が部屋の中まで入り込むのです。
南向きというのは、太陽の高度が高くなっているので特に夏は庇や軒で
遮ることができます。冬は太陽の高度が低いので、庇や軒をかわして
陽が部屋に入ってきます。
ですので基本南向きが太陽の光をコントロールしやすいんです。
都心部では、土地も広くないですし周囲も建て込んでいるので
なかなか好きな方角に家をふるのが難しかったりします。
自由に向きを考えられるのは羨ましいですね。
そこでそれらを勘案して好みによって向きを考えればいいと思います。
真南をニュートラルとして、暑いのが苦手な方はちょっと東向きにすると
西日が入りにくくなります。
西日は夏に周囲が暑い時に直撃するのでさらに暑くなります。
朝の光が好きという方にもお勧めですが、夏に朝から暑いという場合もあります。
夏の暑さよりも寒いのが苦手な人は西日を選択する人もいます。
ちょっと西日にすると、冬に午後おそくなっても明るくて陽が入ります。
寝てる時に朝日がうるさいという方もいいと思います。
こうした方角と太陽高度の特性をうまく利用して家づくりをすると住みやすい家に
なると思います。
ちなみに、庇や軒以外に庭に落葉樹を植えると、夏は陽を遮り涼しい風を通し
冬は陽を家の中に呼び込む自然の空調システムになります。
実がなったり紅葉したりする木は楽しいですね。
補足
陽射しをコントロールするのは、最近は窓ガラスでもできます。
熱線反射ガラスを使うと西日の暑さを遮りつつ明るくすることもできます。
< あーす・わーくす http://office-ew.com >
回答専門家
- 小松原 敬
- (神奈川県 / 建築家)
- 一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
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真南でいいと思いますよ
文面を拝見すると恵まれた敷地にように思います。
さて、方位ですが基本的に真南でよろしいかと思います。
その理由として
「冬場は、真南の光を最大限家の中に取り入れて室温確保をサポートする」
ことが挙げられます。
昨年の震災以降省エネのことがクローズアップされていますが、自然エネルギーを
どのようにすれば最大限活用出来るか?が注目されています。
真南に向けた部屋にすることが、真冬に太陽光を入れるポイントになるでしょう。
真夏に関しては、庇を伸ばすことで冬場だけ太陽光が入るようにコントロールすることが可能です。
東と西の太陽光はあまり、大きく入れない方が省エネに貢献しやすい側面があります。
特に西側は窓を小さくすることで西日は十分回避出来ます。東西だけLOW-Eガラスを使うこともあります。
その辺りを設計士さんと話されるといいでしょう。
分からないことがあったらいつでもお問い合わせください。
回答専門家
- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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田中 徹正
リフォームコーディネーター
1
好みで良いと思いますよ。
こんにちは、トーシンリフォームの田中と申します。
お悩みについてですが、少し東に振った方が西日が軽減されるのは間違いありません。
建物が南面に対して細長く、障害物もないと言うことですので、少し東に振っても、日当たりはさほど悪くならないと思いますよ。
私ならば、10度ほど、東に傾けて建てます。
あと、「子供部屋2」は、西面の外壁に面していますので、窓を小さくします。
余談ですが、平屋と言うことですので、1階の室内温度が高くなりやすい傾向があります。
南面の庇を大きくして、屋根の勾配を6寸以上にすると、かなり軽減されると思いますよ。
良い家になると良いですね!
株式会社トーシンリフォーム 代表取締役 田中徹正
メール info@ts-rf.jp ウェブ www.ts-rf.jp
遠野 未来
建築家
1
太陽光を「熱」として考えたときは・・・
建物の向きは人の好みもありますが、これからの省エネ、自立循環型住宅の概念を踏まえ、一般的な「採光」とは異なる開口部の「遮蔽」と「集熱」という概念をデータでご説明します。
それは太陽光を単なる「光」と考えず、「熱」として有効利用する考え方です。「パッシブデザイン」というのは熱の他、風の流れなども含めた自然エネルギーを活用する総称で、これからの時代に冷暖房負荷を減らすために有効で、省エネ、CO2削減のためこれからの日本で取り入れられてゆくことが望まれます。
広島は国土交通省の断熱区分では比較的温暖な4地域、一部で3地域です。
開口部に当たる日射量は方位によって異なり、夏期日射所得係数(μ値)を計算するときに用いられる「方位係数」に準じます。4地域の場合東・西 0.45、南0.39,東南・南西0.45,北0.24,北東・北西0.34。
(3地域の場合もこれに準じます)
数値が大きいほど日射が入るという意味ですので、実は南より東・西・南東・南西の方が日射が多いということがわかります。
遮蔽上はその面の開口部を小さくすることが有利です。あるいは遮蔽効果の高いブラインドなども有効です。
一方、日射熱を利用の観点からは、特に冬に窓から取り入れた熱を熱容量の大きい土壁やタイル、土間等に蓄熱させ、外に逃さず室温の温度変化を穏やかにし、冬でも部屋を暖かくする工夫が考えられます。
この考えでは集熱効果がある開口部は真南±30度が条件となっています。更に効果的な範囲は真南±15度です。
以上をまとめると、建物を真南から角度をつけると南東・南西に面する開口部が大きく「夏熱く」なり、建物が東西に長いほうが南面開口部からの日射量が増えるため、暖房負荷が小さくなり「冬暖かく」なります。
補足
現在の計画のお住まいは東西に長い長方形ということですので、できるだけ真南から振らないほうがいいでしょう。
また、東からの日を入れるのは、東側に寝室を持ってきてさほど大きくない開口を設けるといいと思います。リビングは南に面しているようですので、計画通り大きな開口を取り、あとは地域の風の向きを考慮した通風を考慮されるといいでしょう。ダイニング・キッチンの北側、吹抜けなどがあれば上方など。
以上の考え方は、開口部の断熱性と建物の一定の気密性が確保されていることが条件なので、工務店さんとコストを含めてご相談されるといいと思います。
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以下の私の事例が、ご参考になれば幸いです。私は土壁の蓄熱性と調湿性に注目し、デザイン的にも現代住宅に似合うかたちでの活用を提案しています。
土壁も様々な方法がありますが、コスト的に合わせたやり方で例えば100万円程度のアップで、健康を含めた本当に心地よい空間が作れます。長期にわたる冷暖房コストを考えると、十分費用対効果があるものです。
地元の設計士さん・工務店さんとお話されて、わからないことが有りましたら、お気軽にご相談ください。
(現在のポイント:-pt)
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