対象:投資相談
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お知恵を拝借できればと存じます.宜しくお願い申し上げます.
現在,資産運用を考えており,現金貯金の一部を「金」に投資しようと考えております.
(年齢や資産状況はまとめて補足に追記させて頂きます.)
以前に個別で現物株をやっておりましたが,やはりトータルでプラスにならず,また比較的手堅く,収益を上げられると考えていた指数連動型ETFも,現状の世界の株式の状況や日本経済の状況からすると5~10年では下げ基調になるのでは考えて,いまひとつ手を出しにくい状況です.
投資の目的としては,現状保有する資産の価値を毀損したくないというのが主目的で,要は目減りしなければよいと考えています.
先日アナウンスされたとおり,スイスフランも中央銀行の介入で安くなりましたし,他国の通貨も弱く,単純に貨幣で持つなら今は「円」が最も安全ではと考えています.
しかし,ギリシャのデフォルト確率が相当高まり,今回はリーマンショックの時の様に国の支援がないことを考えると,世界経済自体が手痛いダメージを負いそうなことに加え,今の円高もどうも日本円の価値の上昇ではなく,他国通貨の価値下落および資金逃避によるもののような気がしており,いずれは「今よりも」円安に傾くのではと考え,この際になるべく保有資産の価値を減じたくないなと考えています.
このため,「金」投資を考えているのですが,
1.そもそも,債権・株・貨幣同時安へのリスクヘッジは「金」が勧められるのか?さらに良い投資先と考えられる候補はないか?
2.実際に「金」に投資する際はどのような方法で投資するのがよいか?
個人的には金ETFで現物裏づけがあり,換金性が高いと考えている,【1540】純金上場信託を考えているのですが,同じETFでも【1326】SPDRゴールド・シェアの方がよいのでしょうか?
3.余剰資産ではあるものの,そのうち何%程度を「金」に投資するのがスタンダード(妥当)なのか?
4.リーマンショックの際には通常,株安+金高となるところが,逆に株安+金安(現金資金の需要が増した為の換金売りでしょうか?)となっており,そもそも今の時期の「金」投資はあまりすすめられないのでしょうか?
以上になります.もし宜しければご意見・アドバイスを頂戴できれば幸甚です.
補足
2011/09/25 12:29年齢:29歳,独身,男
収入:理系の定職ですが,少し変動はあり,年収で900万程度.(現状は減収・解雇リスクはなしと考えて下さい.退職金は現在はなし.増収は1500~1600万/年程度までは可能ではありますが,趣味と自己投資を楽しみたいのとキャリア形成に役に立たないので現状行う予定はなし)
支出:税金や自己投資,医療保険等に出費しており,生活費等を差し引くと,月々15万くらいが余剰≒貯金に回っています.
現在資産:現金で1300万円のみ.ですが有事の際にそなえて,内200~300万円程度は現金の形で持っていたいと考えています.ですので1000万程度は当面動かす予定はなし.
投資目的:おそらく近々起こりそうなギリシャのデフォルトの際に現在資産の毀損を免れたい.もし可能であれば,保有資産の増加が出来ればなおよし.
投資期間:海外へ行く際に費用がかかるため,おそらく5-6年程度.
以上になります.
sub_gp02さん ( 千葉県 / 男性 / 29歳 )
回答:2件
有事に備えた投資について
sub_gp02様、はじめまして。
ファイナンシャルプランナーの森本直人と申します。
ご相談内容、拝見しました。
安全資産として、金(ゴールド)への投資を検討されているとのこと。
確かに、株式や債券が値下がりする中で、「金」だけが、値上がりしていく可能性はあります。
ただ、すでに「金」は、バブルの状態に入っている可能性もありますね。
そこをどう考えるかです。
「金」は、宝飾品としての位置付けなので、株式などとは異なり、適正な価格が分かり難いです。
『投資の目的としては,現状保有する資産の価値を毀損したくないというのが主目的で,要は目減りしなければよいと考えています.』
この点は、重要ですね。
最近は、仰る通り、ギリシャのデフォルト確率が相当高まっており、普通に暮らしていても、金融パニックに巻き込まれる危険性が高まっています。
円で持っていれば、常に安全かと言えば、必ずしもそうとは言えないと思います。
『そもそも,債権・株・貨幣同時安へのリスクヘッジは「金」が勧められるのか?さらに良い投資先と考えられる候補はないか?』
リスクヘッジという意味で言えば、先物・オプションなどのデリバティブ投資が考えられます。
これらの投資は、リスクのないところにリスクを発生させることができ、投機目的にも使えてしまうので、FPとして、通常は、おすすめしないのですが、本来の用途は、リスクヘッジです。
外貨FXなども典型的なデリバティブ投資です。
それと、「金」の次に、「原油」や「穀物」なども投機マネーに狙われる可能性がありますね。
商品(コモディティ)は、リーマン・ショックの前に、暴騰した経緯もあります。
ちなみに、商品の先物指数に連動させることを目指す投資信託もあります。
その他、細かいことは、アドバイザーとしっかりと議論した上で、進めてみてはいかがでしょうか。
以上、ご参考になれば幸いです。
評価・お礼

sub_gp02さん
2011/09/26 20:47森本様へ
御多忙の折にも関わらず,ご回答を頂き誠にありがとうございます.
今回の相談の一番の目的は現状資産の価値毀損をなるべく減らしたいという点でしたので,
ご教授頂いた先物・オプションなどのデリバティブ投資も検討範囲に入れていきたいと思います.
(ただ,通常はおすすめしないが、本来の用途はリスクヘッジとのことですので,よく調べてみたいと思います.)
また,先の回答者の方も含め,ご指摘頂いているとおり,一度はプロのアドバイスをきちんと頂く方がよさそうですね.非常に勉強になりました.
重ね重ねご回答頂き,誠にありがとうございました.
森本 直人
2011/09/27 13:02sub_gp02様へ
コメントありがとうございます。
資産運用は、「断片的な情報」や「思い込み」に注意です。
その意味でも、第三者から客観的なアドバイスをもらうことは、重要ですね。
なお、独立系ファイナンシャルプランナー(FP)の場合、継続サポートが前提なので、その方の家計状況やリスク許容度などを熟知した上で、局面に合わせたアドバイスができます。
また、個人と個人の信頼関係がベースになりますので、親身なアドバイスをもらえる可能性が高いです。
個人営業のため、派手な宣伝等はありませんが、実際に成果が出ているケースもありますので、もしご興味がありましたら、一度、FP事務所などのキーワードで検索してみてください。
ご参考です。
回答専門家

- 森本 直人
- (東京都 / ファイナンシャルプランナー)
- 森本FP事務所 代表
オフィスは千代田区内。働き盛りの皆さんの資産形成をお手伝い
お金はあくまでライフプランを実現する手段。決してお金を目的化しないというポリシーを貫いております。そのポリシーのもと、お客様の将来の夢、目標に合わせた資産運用コンサルティングを行います。会社帰りや土日など、ご都合のよい日にお越しください。

吉野 充巨
ファイナンシャルプランナー
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金は価格変動の激しいリスク商品です
sub_gp02 様
ご質問有難うございます、オフィス マイ エフ・ピーの吉野充巨です。
金への投資をお考えの由、金は価格変動の大きなリスク商品ですので、経済動向次第で元本割れもありうる投資先とお考えください。
ちなみに、ロンドン金価格(ドル/トロイオンス)5年次推移を載せます。
見て解る通り、過去1980年の最高値は850ドルでそのご25年間は400ドル近辺で横ばいでした。ここ5年を見ると急激な価格上昇ですが、1975年~1980年に掛けてもブームで同様な上昇トレンドでした。また当該年度の最高値850ドルと最低値474ドルの差は376ドルもあり変動幅は株式よりも大きいと言えます。また、2010年も最高値は1,426ドル、最低値は1,052.25で価格の幅は373.75ドルです。このように金は価格変動のあるリスク商品です。また、為替の影響で、円換算の金価格は1980年最高値は約193,655円で、2010年の最高値約126,614円ですので、最高値を超えていません。
★1980年から2010年までの30年間の米国のインフレ率が仮に3%で推移したとすると、
2.42倍に為りますので、1980年の850ドルは2010年には約2,057ドルに為っていますから、この面では金はインフレには強そうに見えますが、1980~2000年で算出すればインフレ率に弱い商品と為ってしまいます。
また、金はそれを保有するだけではリターンを生みません。商品としての価格の上昇・下落を読んで取引する投機になります。
従いまして、
1.金を持つということは、通貨の一種と考えて、円、ドル、ユーロ、金、及び豪ドル、カナダドル等も含んだ通貨分散を外貨MMFでお考えになる。
2.国内外の株式と債券に分散投資。
3.資産の棄損を恐れるならば、円での定期預金(デフレ時の実質金利を考慮すると1000万円まではリスクフリーです)と個人向け国債(10年変動は、インフレにある程度対応する商品です)に資産を残したのちに、リスク許容度に対応した額を海外に投資されるようお勧めします。
補足
宜しければ資産配分(アセットアロケーション)のご相談に与ります
文責
ファイナンシャル・プランナー
&投資アドバイザー 吉 野 充 巨
『このコラム又は回答は、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
投資による損益はすべてご相談者及び読者ご自身に帰属いたします。
投資にあたりましては正規の目論見書、説明書等をご覧いただいたうえで、読者ご自身での最終的なご判断をお願いいたします。
本コラムは、信頼できると判断した情報に基づき筆者が作成していますが、その情報の正確性若しくは信頼性について保証するものではありません。』
評価・お礼

sub_gp02さん
2011/09/26 20:23吉野様へ
御多忙の折にも関わらず,ご回答を頂き誠にありがとうございます.
長い目で見ると金投資そのものも決してインフレ率に強い商品とは限らないという点,勉強不足でありました.
また,資産の毀損を防ぐことを主目的に置くならば日本国債も充分に検討に値しそうですね.
いずれにせよ金1局ではなく,分散投資が最大の安全となりそうということで,もう少し配分も考えて
しっかり検討してみたいと思います.
ご回答いただき誠にありがとうございました.

吉野 充巨
2011/09/26 20:39sub_gp02 様
投資アドバイザーの吉野です。
高評点と評価のお言葉を頂きお礼申し上げます。
少しでもお役に立てましたこと、回答者としての喜びです。
資産運用をお考えの際には、
1.生活準備金を十分に取る(支払金額の6か月~2年未満)。
2.ご自身のリスク許容度に合わせ、損失許容額設定する。
3.2.に合わせた資産配分(分散はできるだけ多く)を方針として決定する。
4.資産運用期間は、10年を単位とし、期間は100歳-ご自身のお歳で考える
5.「売り手の利益は買い手のコスト」です。投資のコストは運用の成果を決定します。
をお勧めいたします。
(現在のポイント:5pt)
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