対象:法律手続き・書類作成
2年半ほど前に父が亡くなりました。
私には 兄二人がいます。母はいません。
2年半ほど前に死んだ父は 私の記憶によると自己破産をした経験があるように思います。
父は 兄二人の名前で借金をし、兄二人の名義で1棟ずつアパートを建てました。
父はお金の返済等はアパートの収入で返済していくからと言って、父自身が運営しておりました。
そして父が急に亡くなりました。
2番目の兄から、今そのアパートの経営状態が悪く銀行にも採算の返済を迫られていると聞きました。
競売にかけるという話が出ているようです。
売れたとしてもいくらかの借金は残るだろうとのこと。
そして、2番目の兄は競売にかけ残りの借金も返していけそうにないから自己破産するだろうと言いました。
そこで、初めて聞いた話なんですが・・・
2番目の兄の借金の保証人は死んだ父なのだそうです。
兄が自己破産した場合、死んだ父の子供である私に借金の返済義務が回ってくるらしいのです。
私は嫁に出て性も変わってますが関係ないんだと言われました。
私は、兄の保証人が父だということを知りませんでした。
素人で無知なので相続放棄が、死んだ日から3か月以内にしないといけないということも知りませんでした。
まだ、競売にかかっているわけでもなく兄が自己破産したわけでもないですが、どうやらそうなりそうです。
絶対に相続放棄はできないんでしょうか?
無知だったではすまされないのでしょうが、どうかご回答お願いします。
nanokamamさん ( 大分県 / 女性 / 31歳 )
回答:1件
3ヶ月が過ぎてしまっても相続放棄できる場合もあります
nanokamamさん、こんにちは。
弁護士の水嶋一途です。
nanokamamさんのケースで相続放棄を検討するためには、考えなければいけないことが2つあります。
1番目は、被相続人(お父様)が生前自己破産していた可能性があるとのことですので、保証人になった時期と自己破産の先後関係によっては、自己破産手続により、保証債務が免責されている可能性があるということです(この場合には保証債務を相続することはありませんので、その他の事情にもよりますが相続放棄する必要はないのではないでしょうか)。
2番目は、保証債務が相続の対象となっていた場合にも、事情によっては相続放棄できる可能性があるということです。
相続放棄は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月の熟慮期間内に、家庭裁判所に相続放棄の申述という手続を行う必要があります。
3ヶ月を経過すると相続放棄はできませんが、法律の規定を厳格に解釈すると相続人にとって非常に酷な結果となる事例もあることから、例外的に3ヶ月の期間を経過した後でも家庭裁判所が相続放棄を認める場合もあります(例えば相続人が被相続人の債務の存在を知らなかったことに相当の理由がある場合などです)。
nanokamamさんのご質問に書かれている事情だけでは早計に判断出来ませんが、お父様の自己破産の経緯も含めて詳しい事情を伺えば、例外的に相続放棄が認められる可能性が残されているかもしれません。
できるだけ早くにお近くの弁護士にご相談されてみると宜しいかと思います。
もし弁護士への相談の結果によって、その後の対応を検討されてみると宜しいでしょう。
少しでもご参考になれば幸いです。
弁護士 水嶋 一途
一途総合法律事務所サイト http://www.ichizulaw.com/
離婚相談専門サイト http://www.rikon-lawyer.com
評価・お礼

nanokamamさん
2011/07/29 15:07貴重なアドバイスありがとうございます。
少し希望が持てました。
この件が発覚後すぐに司法書士事務所を訪れ相談したところ「手続してみる価値はあるように思う」と言うことでただ今手続き中です。
ありったけの書類をかき集めて提出。
正直かなりのエネルギーを要しました。
素人にとっては 司法書士さんや弁護士さんと対面するのでさえ緊張しますから。
しかし今回の事で、かなり勉強ができました。
知恵を貸してくださいましてありがとうございました。
回答専門家

- 水嶋 一途
- (東京都 / 弁護士)
- 一途総合法律事務所 弁護士
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