シェットランド雄10歳。先日腹部膨張と尿の増加があり検査しました。
肝臓の数値にかなり異常が出て薬を処方していますが、あまり改善していません。
特にALPについては調べても良くわかりません。
海外に住んでいるため検査内容が多少異なるかもしれませんが教えてください。
※医者からはレントゲンで肝臓とすい臓?が腫れていると言われました。
2010.12月 2011年1月
ALP(アルカリホスファターゼ )2860IU/L 2652IU/L /適正値 0-140
GOT 281IU/L 70IU/L /適正値 15-80
GPT 716IU/L 415IU/L /適正値 15-90
GGT 191IU/L 164IU/L /適正値 0-15
総コレステロール 24.6 MMOL/L 25.7 MMOL/L /適正値 3-8.5
あまりの数値の悪さに真っ青になっています。
多飲多尿と腹部充満も変わらず肝臓以外にも原因があるのかと不安です。
外国のため英語での説明なので…ぜひ専門家の方にアドバイスをいただきたいです。
補足
2011/01/23 19:30回答ありがとうございます。実は私もクッシングではないかと思いホルモンの検査をしてもらいました。
数値は AM8:30 3.6UG/DL AM11:30 2.8 UG/DL PM4:30 2.6 UG/DL
検査結果の適正範囲ではPMは3.1~16.7 AMは4.3~22.4になっているのですが、先生は
「1UG/DL未満が適正で 2UG/DL以上は異常値だ」と言われました。
英語なのでそれ以上は良く分からず…
そして「肝臓とホルモン異常(クッシング)は別物で、同時に治療できない。まずは肝臓数値の改善を優先させる」という事で肝臓の薬を処方。家では大豆と亜鉛とウコンを与えています。
この数値が異常なのかどうかも半信半疑で本当に相関が無いのでしょうか?
腹部の膨張が続いており本当にこのままで良いのか心配です。クッシングの投薬をしたほうが良いのではないか?併用して投薬はできないのか?
最近は尿の切れが悪く細い尿を長時間するようになってきました。。。
動物病院は日本のほうが進んでいると思いますので、どう対応するのが良いのかご教授ください。
REO1000さん ( 東京都 / 男性 / 47歳 )
回答:2件
肝臓の数値上昇、腹囲膨満について
はじめまして、アレス動物病院の沖田と申します。
さて、ALPを中心とした肝酵素の上昇、コレステールの上昇、多飲多尿、腹囲膨満と並ぶと、つい副腎皮質機能亢進症(別名クッシング症候群)というホルモンの異常を原因とする病気を想像してしまいます。
この病気は体の中でステロイドというホルモンが過剰に産生されてしまい、ステロイド剤の飲みすぎによる副作用と同様の症状、多飲多尿、肝酵素の上昇、太鼓腹(腹囲膨満)、免疫力の低下、場合によっては脱毛などの症状が出てくる病気です。
これは血液のホルモン検査によって調べることができるので、もし他の病気の可能性が低いという場合は、この検査をしてもらったほうがよいのかもしれません。
ただこれ以外にも、肝臓癌などの肝疾患もありうると思います(ただこの場合、多飲多尿は別の問題なのか、ということになるのですが)。
他にも甲状腺機能低下症、糖尿病、腎不全など様々な病気も疑ってみなければいけないのですが、現時点の症状で最も近いのはクッシング症候群のように思われます。
ちなみに腎臓関連の値や血糖値、TP、ALB、NA、K、CLの値はどうだったでしょう。
症状が一致しているからそうだ、というような単純な話ではないのですが(たとえば腹囲がでかい原因、他飲多尿の原因、肝酵素の上昇などそれぞれが別個の病気の可能性もありうるわけですから)、それでもクッシング症候群の検査を受け、そこの白黒だけでも先につけてしまうべきではないでしょうか。
評価・お礼

REO1000さん
2011/01/31 19:32投稿してすぐの回答ありがとうございました。いろいろな専門的な回答嬉しく思います。
クッシングと肝臓疾患と前立腺肥大が複合している可能性が高く、今の先生で厳しいようなら別の病院を探したいと思います。ちなみに腎臓・血糖値・TP/ALB/NA/K/CLは適正範囲内でした。
(英語の分析表記は日本のものと異なり難しいです)
私の実家が先生の病院と同じ(奇遇)で犬を2匹飼っています。先生の病院を推薦しておきますね!
回答専門家

- 沖田 将人
- (富山県 / 獣医)
- アレス動物医療センター センター長
地域に密着したワンランク上のホームドクターを
アレス(Alles)とはドイツ語で「あらゆること」を意味します。インフォームドコンセントの充実、年中無休、CTスキャナ導入など動物たちの幸せにつながることなら、飼い主様のあらゆる要望にお応えしたい。そんな願いを込めて診療に取り組んでいます。

Re:肝臓の数値と腹部充満
ALP、GOT、GPT、GGTは主に肝臓や胆嚢の評価に用いられる血液検査項目ですので
上昇が認められた場合には内服薬による治療や超音波検査など精査が必要になります。
ただしこれらの項目は肝臓や胆嚢に特異的なものではなく、他の臓器の影響も受けますので、
全身状態を考慮する必要があります。
12月より1月の方が数値は改善傾向にありますので、まだ正常値範囲ではないものの
治療反応はある程度認められていると思われますが、今後改善があまりないようでしたら
超音波検査を行う必要があると思います。
しかし、肝臓疾患の確定診断(なぜ肝臓が悪いのかを診断)するためには基本的に肝臓の
細胞を採取して行う細胞診断や、一部の肝臓の組織を採取して行う病理組織診断が必要です。
これらは麻酔が必要で、また動物に侵襲性がありますので、確定診断が迫られる状況で行うことが多いと思われます。
コレステロールの上昇に関してはシェットランドシープドックは遺伝的に上昇しやすい
傾向がありますのでその影響もあるでしょう。
クッシング症候群の症状は多飲多尿、腹部膨満、左右対称性脱毛などであり、ALPの上昇が
認められます。肝臓疾患と同時に治療するかは肝臓の疾患の重篤度や獣医師の判断によりますが、
クッシング症候群の治療薬と併用する場合もあります。
また、去勢手術を行っていない高齢の犬では前立腺疾患が起こることがあります。
排尿時のしぶりや頻尿などが症状として現れます。
現在通院されている病院に不信感がある場合や超音波検査ができないなど設備的に診療の
限界がある場合は、他院にセカンドオピニオンを求めるのもよいでしょう。
評価・お礼

REO1000さん
2011/01/31 19:22詳細な回答ありがとうございました。詳しい本やネットで探してもここまで専門的な回答をいただく事は無理だったので、本当に感謝します
。
複数の要因を挙げていただきましたが、前立腺疾患(肥大?)・クッシングも含め全て当てはまるように思います。
なにぶん海外のため設備的に肝臓疾患の病理組織診断などは難しい状況ですが、超音波については近隣の施設を探して対応可能なところが無いか相談してみます。
コレステロールについては最近野菜を多く取るようにさせていますが、回答を読んで少し安心しました。先生のところに連れて行って治療させたい心境です。ありがとうございました。
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