対象:ペットの医療・健康
Re:肝臓の数値と腹部充満
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ALP、GOT、GPT、GGTは主に肝臓や胆嚢の評価に用いられる血液検査項目ですので
上昇が認められた場合には内服薬による治療や超音波検査など精査が必要になります。
ただしこれらの項目は肝臓や胆嚢に特異的なものではなく、他の臓器の影響も受けますので、
全身状態を考慮する必要があります。
12月より1月の方が数値は改善傾向にありますので、まだ正常値範囲ではないものの
治療反応はある程度認められていると思われますが、今後改善があまりないようでしたら
超音波検査を行う必要があると思います。
しかし、肝臓疾患の確定診断(なぜ肝臓が悪いのかを診断)するためには基本的に肝臓の
細胞を採取して行う細胞診断や、一部の肝臓の組織を採取して行う病理組織診断が必要です。
これらは麻酔が必要で、また動物に侵襲性がありますので、確定診断が迫られる状況で行うことが多いと思われます。
コレステロールの上昇に関してはシェットランドシープドックは遺伝的に上昇しやすい
傾向がありますのでその影響もあるでしょう。
クッシング症候群の症状は多飲多尿、腹部膨満、左右対称性脱毛などであり、ALPの上昇が
認められます。肝臓疾患と同時に治療するかは肝臓の疾患の重篤度や獣医師の判断によりますが、
クッシング症候群の治療薬と併用する場合もあります。
また、去勢手術を行っていない高齢の犬では前立腺疾患が起こることがあります。
排尿時のしぶりや頻尿などが症状として現れます。
現在通院されている病院に不信感がある場合や超音波検査ができないなど設備的に診療の
限界がある場合は、他院にセカンドオピニオンを求めるのもよいでしょう。
評価・お礼
REO1000 さん
2011/01/31 19:22
詳細な回答ありがとうございました。詳しい本やネットで探してもここまで専門的な回答をいただく事は無理だったので、本当に感謝します
。
複数の要因を挙げていただきましたが、前立腺疾患(肥大?)・クッシングも含め全て当てはまるように思います。
なにぶん海外のため設備的に肝臓疾患の病理組織診断などは難しい状況ですが、超音波については近隣の施設を探して対応可能なところが無いか相談してみます。
コレステロールについては最近野菜を多く取るようにさせていますが、回答を読んで少し安心しました。先生のところに連れて行って治療させたい心境です。ありがとうございました。
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この回答の相談
シェットランド雄10歳。先日腹部膨張と尿の増加があり検査しました。
肝臓の数値にかなり異常が出て薬を処方していますが、あまり改善していません。
特にALPについては調べても良くわかりません。
海外に住… [続きを読む]
REO1000さん (東京都/47歳/男性)
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