対象:労働問題・仕事の法律
私は現在、ある中小企業で一般事務をしています。
障害者雇用(精神疾患)で現在休職中です。
今の会社では2度目の休職です。
上司から私に限らず、どの社員でも3度目の休職は認められないと言われました。
私は現在の会社に定年まで勤めたいと思っていたのですが、
60歳まで今後1度も休職ができないとなると、
とても無理だと思います。休職しない自信がありません。
他の会社(大企業・中小企業)や特例子会社でも
3度目の(複数回の)休職は認められないのでしょうか?
ご回答宜しくお願いします。
りんごあっぷるさん ( 東京都 / 女性 / 31歳 )
回答:1件
本田 和盛
経営コンサルタント
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私傷病(病気)休職制度について
凄腕社労士の本田和盛です。
民間企業の休職制度については、法律による規定はありません(公務員の場合は、国家公務員法、地方公務員法等に休職制度に関する規定がありますが)。「このようなケースは休むことを認めなければならない」等の規制は一切ないのです。
従って、あなたのケースのような「私傷病休職(病気休職)制度」については、全て企業が独自に就業規則等に定めることになります。
私傷病は自己責任によるものですから、そのことによって長期間、労務が提供できないということは、使用者側からすると解雇の合理的理由にもなります。しかし、病気になったからといって即解雇では無情に過ぎるので、一定期間労働義務を免除して回復を待ちましょうというのが「病気休職制度」です。ですから一面では解雇を猶予する制度でもあるのです。
中小企業では、制度自体が存在しないところもありますし、休職を認めるかどうかは会社が判断をすることです。裁判例では「回復の見込みのない労働者について休職制度はあるが休職をすることを認めず、即時解雇した」ことについて肯定した例もあります。
今回のケースは「会社が3度目はない」というのであれば、それが御社の規定なのでしょうから、残念ながらそれに対抗する手段はありません。
評価・お礼
りんごあっぷるさん
2010/12/04 10:12ご回答有難うございます。大変参考になりました。
特例子会社でも同じでしょうか?
障害者のみ採用しているということで、休職回数がもっと多く許されている、等ありますでしょうか?
ご回答を宜しくお願い致します。
本田 和盛
2010/12/05 03:38評価いただきありがとうございます。
ご存知かもしれませんが特例子会社とは、障害者雇用促進法で定められる法定雇用率を算定
するにあたって、親事業者の雇用とみなされることに関しての特例措置を受けることができる法人のことです。そのこと以外は労働基準法をはじめとした、労働者保護法規で特別の優遇措置を受けることはありません。
特例子会社となるためには、障害者雇用のための様々な環境を整備する等、一定の要件を満たし、厚生労働大臣が認可を受ける必要があります。それらの要件を整備することができる親会社はある程度規模の大きなところでないと不可能ですし、障害者雇用に関する一定の理念を持った会社なのでしょう。障害者を多く雇用しているので、その促進・維持のための就業規則等も一般の会社よりは定めやすく、またそのようになっていることでしょう。しかしあくまで民間の事業会社であることは事実です。
どのような定めをおくかは、先にも述べましたようにあくまで個々の企業が独自に決めることとなります。
(現在のポイント:-pt)
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