対象:住宅設備
回答:1件
全開口折り戸サッシの防火仕様
ガーデナー建築家の勝田です。
私の設計する住宅では、外部テラスや庭と室内の一体感を演出するために全開口の折り戸タイプテラスサッシを多用しています。
十数年前より、YKKapにて気密性のある住宅用全開口の折り戸サッシ、ワイドオープンシリーズの発売に続き、トステム他各社にても同様仕様のシリーズが発売となり設計に採用しております。
2年ほど前までは、各社ともそれぞれ防火仕様の製品を販売しておりましたが、防火設備の大臣認定の見直しにより、機構・仕様の点で各社とも木造住宅用の全開口折り戸は防火設備としての性能が合致せず防火仕様の製品が無くなりました。
各社とも木造住宅用全開口の折り戸サッシを防火設備仕様とするためには、スチールシャッターを併用しなくてはなりません。
サッシ用シャッターの製作許容範囲は、約2.9mであり、これ以上の間口に使用する場合には、中方立てが必要となり、せっかくの全開口のメリットが無くなってしまいます。
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シャッター併用としない全開口折り戸サッシとするには・・・・・
各社とも、木造住宅用全開口の折り戸タイプサッシでは防火仕様がありませんが、ビル・マンション用RC仕様のものでは防火仕様のタイプを販売しております。
下記、回答補足のURLよりご参照下さい。
YKKapでは、「エクシマ」シリーズ トステムでは「ウィングオープン」シリーズに防火仕様の全開口折り戸サッシがございます。
その他、新日軽・三協立山アルミ・不二サッシにても対応製品がございます。
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RC(鉄筋コンクリート)仕様のサッシを木造住宅へ転用する場合の注意点・・・・・
1.木造へ取り付ける場合、取り付けアングル金物等付加する必要があります。
ひと工夫する必要がございますが、施工担当者へご相談頂ければ検討戴けると思います。
2.木造タイプと比較するとコストアップとなるかも知れません。
サッシ色の統一に問題を生ずるかも知れませんが、各社コストの比較検討をして戴ければと思います。
全開口できる折り戸タイプ
補足
防火開口部協会 認定企業名 <平成22年9月現在>
http://www.cw-fw.or.jp/bouka_setubi/kigyo_1ran.html
(2段目の表枠内のメーカーをクリックするとに各社の防火設備適用の製品名がございます。)
メーカー製品紹介
http://www.ykkap.co.jp/search-b/search/windoor/series/ippan/e_70/CDA-38DO.html
(YKKapのエクシマシリーズの製品紹介です)
評価・お礼

ayaneewwsさん
2010/11/24 23:15丁寧にご回答いただきありがとうございます!
とても参考になりました。
ちなみにですが、ご紹介いただいたサッシはフラット35S(省エネ)には対応できますでしょうか?
ガーデナー建築家/勝田無一
2010/11/25 10:23評価記載ありがとうございます。
YKKapのエクシマシリーズは、複層ガラス(ペアガラス)仕様があり、下記参考URLにあるよう、省エネ仕様に改訂されています。
フラット35Sの省エネ基準を満たす要件ではありますが、施工地域・基準等級により熱貫流率の設定を確認する必要があります。
(ペアガラスの組み合わせ仕様・フレーム框部分の仕様等)
詳しくは、申請手続きをされる設計者にご相談されれば明確となると思います。
参考資料
http://sumai.nikkei.co.jp/news/latestnews/allindex.cfm?i=2010042605247p2
回答専門家

- ガーデナー建築家/勝田無一
- (東京都 / 建築家)
- (有)創設計 主宰
ガーデナー建築家の楽しい家
植物が好きで庭作りの大好きな建築家です。住宅を作る度に一生懸命庭まで作るうち「ガーデナー建築家」と呼ばれるようになりました。私の提案するテーマは「都会の中のリゾートハウス」です。街の中でのびのび出来る楽しい住まい作りをお手伝い致します。
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