対象:新築工事・施工
お世話になります。
現在一戸建て新築を検討中の者です(北東北在住)。
夏頃から打合せを重ね、間取りやら見積もりやらで時間がかかり、ようやくまとまってきたのでそろそろ契約を、という運びになっているのですが、11月着工~2月下旬竣工となりそうです。
寒冷地のため、冬に工事を行うことについて、夫及びその実家があまりいい顔をしていません。
工務店は、基礎等大枠は概ね雪が本格化する12月中旬までには終えるので、その後は全体をシートで囲うから大丈夫と言っていますが、心配ないものでしょうか。
choCola@さん ( 青森県 / 女性 / 38歳 )
回答:2件
柏倉 智弘
工務店
1
契約内容をしっかり詰めること、工期にゆとりをもつこと
工事をする立場の者として言わせていただけば、冬場に工事があることはありがたいことです。
住宅関係の工事は、冬場は寒さのためにお客様が工事をしたがらないのです。特にリフォーム工事などは。
新築工事に関して言えば、お客様の生活には支障がないのでそんなに敬遠しなくても良いかと思います。
私の父親の世代には、冬の寒さも現代より厳しかったためコンクリートが固まる前に凍結して強度が出なかったなどの不都合があったと聞いていますが、現在はそうした事がないように工事側も対策を取って工事をします。地元の工務店さんであればそうしたことは織り込み済みと思います。
工事品質が気になるのであれば、その工務店さんが冬場に施工した住宅を訪問して入居者の方に聞いてみることも一つの方法かもしれません。
工事量があまりない時期(季節)は、職人さん達も他の現場のことを考えずそちらの工事にじっくり取り組んでくれるように思います。
これからのスケジュールを考えますと、契約がいつになるのか、建築確認などの申請はその後であるとすると実際の着工がいつ出来るのかが気になります。
それと契約に際しては、なるべく不確実な項目を残さないで契約することがその後のトラブルを回避することになりますし、工事を円滑に進めるためにも重要です。具体的には明確な図面とその工事明細を契約書に添付することです。不確定な部分を残さざるを得ないのであれば、なにが不確定なのか、いつ決定するのかも書面に残してください。
建築確認以外に申請業務があると(例えば長期優良住宅やフラット35等)着工が11月末頃になることもあり得るとおもいます。
こうした連絡をまめにいただくようお願いして、竣工時期については契約書よりも遅れることは想定しておいたほうが良いと思います。
工務店さんを信頼していただきたいとは思いますが、工事期間中にはいろいろなことが起こりえます。
施主様と施工側が二人三脚で乗り切っていただければ良い家が完成することと思いますよ。
補足
注文住宅をお考えでご相談者以外にこの文章を読んでいる方がいらっしゃるのであればアドバイスを二つ。
入居時期(引き渡し時期)の希望は、商談の当初から施工者へはっきり伝えておいてください。
その上で、工事期間から逆算して着工時期、契約時期、間取り・見積の検討時間を見積もってから計画をスタートしてください。
入居時期の1年前に、計画をスタートしてください。検討期間(間取り・見積・ローン等)3~6ヶ月、契約後申請や工事に半年くらいの時間を当てておいてください。
評価・お礼
choCola@さん
2010/11/02 23:53さっそくの御回答、ありがとうございました。
地元工務店で冬工事の経験も多そうで、足場に雪がたまらないような工夫などの説明もいただいてました。
また、やはり冬ということで、価格も低くしていただいているようです。
契約については、施主支給したい部分もあるため、割と細かいところまで打ち合わせしていた(クロスやコンセントなどはまだこれからですが)ので、意外と始まってしまえばスムーズかと思うのですが…。
いろいろと参考になりました。
主人と相談して決めたいと思います。
柏倉 智弘
2010/11/05 13:36評価をいただき有難うございます。
そこまですでに打合せなさっているのであれば大丈夫ですね。
ご主人が納得してくださると良いですね。
「家はまだ建てなくて良いんだ」なんて言っていた人でも工事が始まってしまうと、早く新しい家に住みたいなあと思うもののようです。家づくりが成功しますようご祈念いたします。
石塚 和彦
建築家
-
施工は十分可能ですが、施工管理には注意が必要です。
初めまして。石塚和彦アトリエ一級建築士事務所の石塚と申します。
契約・着工間近ということで、ご心配も多いですよね。
寒冷地のご質問ですので、ご参考までに答えしたいと思います。
当事務所は北海道を中心に設計活動をしていますが、北海道でも冬季間の工事は行なっています。
昔に比べて技術も向上していますので、施工は十分可能です。
ただし、他の季節に比べて、品質を保つために、施工管理にはより注意が必要になります。
その点に関して、工務店・職人の方々がどの程度認識しているかで、住宅の品質は雲泥の差が出てしまうのです。
特に冬は、天候によっては細かい施工管理や降雪・防寒対策に手間がかかるものです。
例えば、特に注意が必要なのは基礎のコンクリートですが、コンクリートを打った後の温度管理(凍結防止)やコンクリート調合(施工しやすく強度をだすための混和剤の使用)などが重要になります。
温度管理(凍結防止)の方法はジェットファンや練炭による保温が多く行われていますが、管理が難しく、慎重なチェックが必要です。
他にも(冬季施工に限りませんが)、木材や金属では気温・湿度によって材料の伸び縮み・動きによって、仕上げ材の狂い・クロスなどの剥がれなどが生じることがありますので、1年程度後の補修やメンテナンスも事前にお願いしておくとよいでしょう。
また、外部に塗り壁などの工事がある場合には、外構の工事と一緒に春になってから施工してもらうというのもひとつの方法かと思います。
いくつか例を挙げましたが、
それぞれの工事について疑問や心配があれば、工務店の方に、施工方法やアフターメンテナンスの説明をしっかりしてもらうことをお勧めします。
よくお話をすることで、お互いの信頼感も生まれて良い家ができると思いますよ。
完成が楽しみですね。
ご参考になれば幸いです。
(写真は、帯広で冬季に施工した住宅です。)
評価・お礼
choCola@さん
2010/11/03 00:02御回答ありがとうございました。
温度管理は練炭で行うようです。コンクリートは、現在検査も厳しいので、きちんとしたものでなければそもそも作れないということでした。
また、冬工事は安くなるけれども、だからといって手抜きになるとそれ以降仕事が来なくなるし、他の工事が少ないから逆に専念して丁寧に行ってくれる傾向が高い、ということでした。
私としては、こちらで御回答頂いたお二方の意見もあわせても基礎などは意外と大丈夫なのかなと思っていますが、ご指摘頂いた施工管理についてのチェックについては注意したいと思います。
(外部は塗り壁です。参考にさせて頂きます。)
石塚 和彦
2010/11/03 22:01ご評価ありがとうございます。
基礎は配筋検査はありますが、コンクリートを打つときとその後の養生がとても重要です。
また、塗り壁も、施工中の凍結や降雪はひび割れの原因になることもありますので、
諸々、天候などを考慮して無理のないスケジュールでお願いするとよいと思います。
家創り、楽しんでくださいね。
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