対象:海外留学・外国文化
外国での借金返済が不能になり、債権者より訴えられる前に日本へ帰国した場合
日本での生活に影響はありますでしょうか。
ちなみにタイで事業をしていましたが、うまくいかず破産手続きをタイ人弁護士に任せて私は日本に帰り生活のため仕事をしています。
その後弁護士とも連絡がつかずタイでの今の私の状況がわかりません。
タイに入国したくても入国の際に捕まるのではないかと思い、それもできません。
このままタイに行かないで日本で住み続けると私はどうなるのでしょうか。
補足
2010/10/20 16:51タイの銀行の小切手の不当たりが約500万円、あと業者からの請求書が約300万円です。
HoujuHoujuさん ( 広島県 / 男性 / 38歳 )
回答:1件

松野 絵里子
弁護士
4
外国での判決が日本で執行されることがあります
貴方がタイできちんと破産手続をしていなかった場合や破産手続の中で一定の債務が残ったような場合、日本の財産が差し押さえられる可能性があります。
破産手続がきちんとされずに貴方に対して裁判が起こされて裁判を欠席していることによって完全に敗訴の判決が下って確定すると、通常はタイの国内で強制力をもつだけです。日本にあるあなたの資産にまで強制執行をかけられません。
しかし、外国でなされた確定判決でも、日本の民事訴訟法では、一定の条件で日本の確定判決と同一の効力を有することとしています。というのは、外国裁判所の確定判決は、民事訴訟法118条の各号に記載されている要件を具備すれば、我が国の確定判決と同一の効力が認められているからです。ですから、日本にある貴方の資産にタイの債権者が強制執行をかけることも実は法的には可能です。
そのためには、外国裁判所の確定判決に債務名義としての効力がないので、執行判決手続というものをへる必要があります。
タイのあなたの債権者は、執行判決を求める訴えを日本で提起し(つまり日本の弁護士を雇わないといけません)、裁判所による審査を経て、外国判決に基づく強制執行をすることを認める判決を得て、貴方の資産(給料をもらう債権などもこれにはいります)に執行をしてくることがありえるのです。
ですので、結論としては、きちんとタイの弁護士と連絡をとって手続きを進めてもらったほうがよいでしょう。
もちろん、上記はタイの債権者がかなりの費用をかけて執行しようとしないと実現できないので、実際に実行されるかどうかはわかりませんが。
なお、タイで保証人などたてていた場合にはその保証人は、債権者から履行を求められていると思いますよ。
評価・お礼

HoujuHoujuさん
2010/10/21 09:20分かりやすい回答をありがとうございます。
保証人はいないのでその心配はありません。
タイの弁護士と連絡が取れないので困っているのです。
自分がタイに行くと入管で拘束される可能性もありますのでかなり難しい状況です。
(現在のポイント:-pt)
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