対象:住宅設計・構造
現在、設計事務所と契約し、設計を進めてもらっています。
高気密高断熱の家にしたかったので、確認したのですが、何でもできますと言われ安心していました。しかし、今までに高気密高断熱の住宅を設計管理したことはないそうです。
してはいただけるそうなのですが…こちらも、気密、断熱の基準がはっきりわからなかったので、次世代省エネの住宅にはしたいとお願いしています。
・色々調べていると、断熱材などの他に、施工方法がかなり重要になってくるようなので、設計、建築をしたことがないとなると不安です。どこか他のところにチェックなどしてもらった方がいいのでしょうか。そういった機関はあるのでしょうか。
・換気システムですが、現在は第1種換気になっています。高気密高断熱の住宅にするなら、第3種換気にした方が効果的でしょうかと質問したのですが、「そこまでしなくても…全て機械に頼るのは…」という感じでした。第1種換気でも十分なのでしょうか。
補足
2010/07/09 00:00建築地は、三重県です。
40坪程度の平屋で、リビングの天井が4メートルほどある予定です。
みなるさん ( 愛知県 / 女性 / 33歳 )
回答:4件
![弘中 純一](https://d32372aj5dwogw.cloudfront.net/home/profile/front/html/img/professional/s/1324355699.jpg)
弘中 純一
建築プロデューサー
1
高気密高断熱の施工は管理が大切
minaruさんへ
北海道の弘中です。
高気密高断熱の施工はおっしゃるように、施工管理が非常に大事なことです。
施工方法については、マニュアルなどを読んで理解しても、実際の現場では誤った施工方法をしているということが、ここ北海道でもよく見られることです。
施工過程としては、防湿気密層の施工・断熱材の充填や張付・通気防水層の施工と、1~2日で終わるものではありません。
施工手順によってチェックするポイントはたくさんあります。
これらのチェックを専門に行う機関というものは残念ながらありませんので、minaruさん、そして設計事務所の方が、これを機会にしっかり勉強されることが必要だと思います。
また、第1種換気で進められているようですが、第1種換気は給排気両方を機械によって行います。
第3種換気は、給気は自然給気、排気を機械で行います。
すると「そこまでしなくても…全て機械に頼るのは…」という返答があったそうですが、何か勘違いをしているのではないかと思います。
もう一度、確認をしてみて下さい。
高断熱高気密住宅に関する資料や書籍などを探す場合には
こちらのサイトを参考にしてみて下さい。
⇒ 新住協ホームページ http://www.shinjukyo.gr.jp/
評価・お礼
![](https://d32372aj5dwogw.cloudfront.net/home/profile/front/html/css/img/default/user_img_s.gif)
みなるさん
申し訳ありません。第1種と第3種を反対に記入してしまいました。
現在第3種換気の予定です。
施工手順のチェックするポイント、しっかり勉強したいと思います。
サイトも参考にさせていただきます。ありがとうございました!
![秋山 功](https://d32372aj5dwogw.cloudfront.net/home/profile/front/html/img/professional/s/1324357043.jpg)
秋山 功
建築家
1
具体的に回答してもらいましょう
おっしゃる通り、高断熱高気密はスペックとともに施工精度が重要になります。
経験がない設計事務所ということですが、そのことはこの際重要ではなく、
ちゃんとしたスペックの設計であるか、
ちゃんとした現場監理をやって頂けるかが重要になります。
「何でもできます」という回答のようですが、
もっと具体的に説明してもらった方がいいと思います。
どんな断熱材をどのように使用しているか、
気密対策はそれぞれの個所でどうしているのか、
だから高断熱高気密住宅としてこのくらいの性能なのか、
それを説明してもらいご自身で納得した方がいいと思います。
スッペクを上げれば当然コストも上がります。
ちょうどいいバランスを探ることが設計では重要になります。
同様に設計事務所の現場監理体制も説明して頂いたて下さい。
施工の問題なので施工会社の高断熱高気密が経験豊富なのか否かで、
設計事務所の現場監理も変わってくると思います。
換気についてですが、第1種換気か第3種換気という単純な話しではなく、
こちらも具体的な仕様を説明してもらい判断した方がいいでしょう。
地下室など特別な環境でなければ、第1種換気でも充分換気はとれます。
どこにどんな換気扇と給気口をを設置するのか、換気経路はどう想定しているのか、
ちゃんと説明して頂き、ご自身で納得した方がいいと思います。
最終的にはご自身が納得することが大変重要です。
設計時事務所の「何でもできます」というニュアンスと、
minaruさんにニュアンスが違うことは当然あり得ます。
説明に疑問がある、納得出来ない、矛盾していると思ったら、質問し、
納得のある回答をいただけるまで検討した方がいいともいます。
評価・お礼
![](https://d32372aj5dwogw.cloudfront.net/home/profile/front/html/css/img/default/user_img_s.gif)
みなるさん
経験がない設計事務所でもこのことは重要ではないとのこと、安心しました。
ちゃんとしていただければ大丈夫そうですね。
回答していただいた内容を、具体的に説明してもらう際に参考にさせていただきます。
とても参考になりました。ありがとうございました。
![秋山 功](https://d32372aj5dwogw.cloudfront.net/home/profile/front/html/img/professional/ss/1324357043.jpg)
秋山 功
ちゃんと納得することは建主さんにとっても大変なことです。
しかし、その手続きをしっかりし、納得のいくまで検討していれば、
完成後はきっと後悔のない満足にいくものになると思います。
完成してからこうすれば良かったということないように、
今の時点で頑張って下さい。
また、その説明をしっかりすることは設計事務所の大事な業務です。
それが出来ない場合は問題ありと考えたほうがいいかもしれません。
![遠藤 泰人](https://d32372aj5dwogw.cloudfront.net/home/profile/front/html/img/professional/s/1324356698.jpg)
遠藤 泰人
建築家
-
良い施工業者を選ぶべきだと思います
高気密、高断熱の施工は、かなりの経験が必要です。
また方法が大きく分けて2つあります。外張り断熱と、充填断熱です。
東京では充填断熱の施工が完璧にできる所は余り見かけません。多分三重でも同じだと思います。特に防湿層の施工はかなりいい加減なものです。これは北海道ではきちんと施工しないとすぐ問題が出るのですが、東京などでは、すぐにどうこうなるというものではないために、施工者の意識が低いためです。当然設計事務所の意識も低く、どこまで厳密に指示して良いか迷うところがあります。
それに比較して、外張り断熱は明解です。しかし、バルコニーや、出窓などの複雑なところはやや経験が必要です。従って外張り断熱の経験のある施工会社、できれば外張り断熱を売りにしている施工会社を選んだ方が無難です。
設計事務所の監理は毎日行くわけではないので、経験があっても、余り期待しない方が良いと思われます。
ちなみに私は構造用合板で建物を覆ってから、内部からウレタンの吹きつけを行います。木造では一般的ではありませんが、鉄骨、鉄筋コンクリートでは当たり前の工事ですので、監理も確実にできますし、手直しも簡単です。
そういうことで、施工業者の選択が一番重要だと思います。
尚、換気は一番簡単な、自然吸気の機械排気(第3種)で十分です。
参考になさって下さい。
評価・お礼
![](https://d32372aj5dwogw.cloudfront.net/home/profile/front/html/css/img/default/user_img_s.gif)
みなるさん
大変参考になりました。回答していただいた内容の施工方法でも、見積もりを聞いてみたいと思います。
換気は一番簡単な第3種で十分なのですね。他の建築家の方にお聞きしたことがなかったので安心しました。
ありがとうございました!
![遠藤 泰人](https://d32372aj5dwogw.cloudfront.net/home/profile/front/html/img/professional/ss/1324356698.jpg)
遠藤 泰人
評価いただきありがとうございます。
尚、ウレタンの吹きつけはグラスウールに比べ高いということになっています。
それは、グラスウールなどの断熱材は大工さんが施工できるものですから、施工費は大工さんの手間賃の中に入っています。それに比較しますと、別の業種が入ってくる訳ですから、どうしても見積もりが高くなってしまいます。
大工さんの手間賃は、坪いくらという風にどんぶり勘定で決めているのが一般的ですので、きちんと話して大工さんの手間賃から断熱工事分を引いてもらう必要があります。そうするとグラスウールとそんなに変わりません。
設計士さんにお伝え下さい
![森 賢一](https://d32372aj5dwogw.cloudfront.net/home/profile/front/html/img/professional/s/1324361988.jpg)
森 賢一
建築プロデューサー
-
設計者を選ぶのは家造りの基本です。
建築事務所に依頼して設計を進めてあるとのこと、貴方の選択は間違っていません。要は、選ばれた設計者がどの程度の能力の持ち主であるか、と言うことの一点にかかっています。
換気システムにつきましては、その目的によって種類を決めるものです。例えば、せっかく空調している空気熱を換気によって失わないために行う全熱交換換気は機械のシステム自体が第一種になっています。
浴室、トイレなど、部屋の空気全てを入れ替えるような排気をする場合は第三種。但し、キッチンの排気のように大量の空気を移動させる場合は、同じ第三種でも空調した部屋の空気をすてることの無いように、熱源のまわりに給気をしてやり、ショートサーキットをおこさせて部屋の熱損失を守る、などの方法を取ります。
高気密とはそのままでは家の中で排気扇を回しても、入ってくる空気が無いので空回りをして空気は出て行かないということです。
高気密、高断熱は時代の要請でもありますが、実に快適な生活がローコストで可能です。せっかく建築家?に依頼されたのですからまず信頼をされて、疑問をもたれるところは何でも相手に聞いてみてください。いい家ができますことを祈っています。
補足
建築家?と書きましたのは、一級建築士のことではありません。一級建築士は三十数万人が居まして、資格取得は建築勉強の入り口に過ぎないものです。その中で長い経験と勉強を積み重ね、一定レベル以上の能力を身に着けた一握り(三十数万の一パーセント未満)の方を指して私は建築家と呼んでいます。
然し、一般住宅は若い熱意を持った建築家の卵が夢を持って取り組むものです。貴方が選ばれた建築事務所がそのような事務所であることを祈っています。
評価・お礼
![](https://d32372aj5dwogw.cloudfront.net/home/profile/front/html/css/img/default/user_img_s.gif)
みなるさん
設計者の能力…難しいですね。お願いしている設計事務所ですが、1級建築士の方はいるものの、実際に担当している方は2級です。設計事務所全体で取り組んでいるとのことですが。
それほど長い経験もないと思うのですが、(10年くらいでしょうか)熱意に期待し、そして、私もがんばって勉強しようと思います。
回答していただいた第3種の換気方法、とても参考になりました。
ありがとうございました!
![森 賢一](https://d32372aj5dwogw.cloudfront.net/home/profile/front/html/img/professional/ss/1324361988.jpg)
森 賢一
評価いただきありがとうございます。設計者の方とよく話し合って、悔いの無いすばらしい建物を造ってください。
尚、建築には設計段階で目指す設計性能と言うものがあります。一般建築と違い住宅では通常そこまでは行わないと思いますが、住宅でも同じようにできますので念のためにお知らせします。施工性能とあわせて公式評価を受け、場合によっては補助を受けることも可能です。 構造系性能評価(200年住宅など) CASBEE
温室効果ガス排出量計算 エネルギー消費量計算
PAL(熱負荷係数)算出 ERR(エネルギー使用量低減率)算出
すみません。専門用語を使ってしまいました。構造安全性のみでなく、建物には様々な要求性能を数値化する方法があることを知っていただくだけで結構です。
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