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対象:労働問題・仕事の法律

小笠原 隆夫 専門家

小笠原 隆夫
経営コンサルタント

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ノーワークノーペイを逸脱しないのが原則

2009/03/16 14:58

 育児介護休業法では育児・介護休業をとった労働者への不利益な取り扱いを禁止しており、禁止する不利益取り扱いの具体例として、
1.解雇すること。
2.退職又は正社員をパートタイム労働者等の非正規社員とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと。
3.自宅待機を命ずること。
4.降格させること。
5.減給をし、又は賞与等において不利益な算定を行うこと。
6.不利益な配置の変更を行うこと。
7.就業環境を害すること。
が挙げられています。

 給与については休業前と同じ水準であることが原則ですので、時短分を時給換算して控除するなど、不就労分に見合った金額を減額することはノーワークノーペイとして認められますが、それ以上の減額が育休明けの人だけを対象になされるのは、育休取得を理由とした行き過ぎた不利益変更と見られると思います。
 賞与についても、不就労期間に応じて減額することは可能とされていますので、賞与の支給対象期間のうち、休業期間に応じた分を減額処理することは認められますが、例えば一定の出勤率がなければ賞与を全額不支給などとすることは、「休業取得権の行使を事実上抑制する」として無効とされます。

 会社側の対応は、育休明けの社員は使いにくいから、労働条件の低下は当然と考えているように思えます。ご自身としても波風を立てたくないなど強く言いづらい気持ちがあると思いますが、法的には保護されている部分ですので、折り合える条件を出して再度話し合ってみてはいかがかと思います。もちろん会社の対応に誠意がなければ、労働局や雇用均等室といった機関に相談するという手段もあります。

回答専門家

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
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この回答の相談

育児休業明けの給与が-50%。これって違法?

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