対象:経営コンサルティング
経営者としての体系的な取り組みをおすすめします。
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成長を続けられているとのことなので、近い将来、数十人程度の体制に移行する可能性のある組織の役員様と想定して、「経営者の責任」という視点から現実的なお話をさせて頂きます。
まず、ビジョン作りで重要なのは、改めて申し上げるまでもなく、実現可能性を考慮したものでなければならないということです。文字面や表現が美しくても、そこに可能性が感じられなければ意味がありません。
また、(比較的大きな組織の支援・経営を行ってきた者として言わせて頂きますが)、一定規模の組織において、これを行動レベルにまで浸透させることや変えることの難しさ(例えば人事評価制度の改革が伴う)、形骸化などのリスクも考えておかねばなりません。
例えば、食品偽装をしていた数々の会社が、美しい“ビジョン”を掲げていた例をあげるまでもなく、何かのきっかけでこれらが守られなくなったりすると、かえって統制が効かなくなってしまうことさえあるのです。
また、特に環境や市場の変化が激しい時代において、リニア(直線)的な思考や行動スタイルでは俊敏に対応していくことが難しくなるので、企業活動を硬直化させないようにデザインする、といった視点も欠かせません。
従って、いきなりビジョンづくりに入るのではなく、まずは、どういったメンバーで、どのような情報を入手し、どのくらいの密度や頻度(例えば、いったんつくったものを寝かせ、熟成させることも効果があります)でやれば実りあるものが導き出せるか、といった方法の設計や、経営環境の分析、自社が実際に遂行できるであろう戦略や自社能力などとの照合、といった、体系的な取り組みのご検討をおすすめします。
(この作業を行うことにより、経営陣の意識合わせや新たな戦略的課題の発見、といった副次的効果を得られる場合もよくあります)
少なくとも、ビジョン策定がプラスの面ばかりではないことにご注意ください。
以上、ご健闘をお祈りいたします。
評価・お礼
さのまさ さん
有難う御座いました。
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建築関係の専門工事業の役員です。
設立して2年を迎えようとしていますが、設立当初の目標も曖昧だったせいか、会社の行く末が定まりません。
しかし、設立当初の予想を反し、業績は好調。競合店との差別化と… [続きを読む]
さのまささん
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