対象:矯正・審美歯科
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晝間 康明
歯科医師
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歯列矯正を早く確実に行なうためには
こんにちは,東京都立川市ひるま矯正歯科の晝間康明です.
矯正治療に伴う矯正装置は歯にとって異物となり病原菌増殖の温床となり虫歯や歯周病の修飾因子となります.したがって,全ての矯正歯科医はできるだけ早く歯を動かして早く装置を外したいと考えているはずです.
歯が動くには,歯に最小限の移動力(矯正力)を加え,歯の周りの歯槽骨に改造現象を引き起こさなければなりません.歯の動く速度は歯槽骨の改造現象により変化すると言えます.歯槽骨の改造現象は,皮膚の代謝と同じように生体の持つ自然な反応なので,個体によって大きく異なり歯を動かすスピードを完全に矯正歯科医がコントロールできるわけではありません.つまり,矯正歯科医は歯を早く動かしたいのですが,そんなに歯は早く動かないのです.
この様な条件の中,矯正治療を最小限の期間で矯正治療期間も長期に安定するように治療するためには,歯並びが悪くなった原因を正確に把握し,治療上のエラーを最小限にし最も効率の良い方法で治療を進める事です.
つまり,動かせると思っていた歯があまり動かなかった,治療の途中で装置が取れて歯が動かなかった,虫歯や歯周病により治療が中断してしまったなどのエラーを最小限にする事です.また,歯の動きは各症例の年齢や発育段階,口腔内環境により変化し,固体内においても歯種により歯の動きが異なります.この様な状況で治療上のエラーを最小限にし治療を効率良く進めるためには多くの症例に対する経験や知識が不可欠となります.
補足
また,目立たない装置は各種考案されておりますが,目立たない事だけに主眼を置いて治療期間が長くなってしまう装置,すぐに壊れてしまう装置,歯が磨きにくくなって虫歯や歯周病になり易くしてしまう装置,歯がきちんと動かない矯正装置もあります.この様な装置により治療を行なった場合,治療結果は理想的なものに及ばず,矯正治療後に後戻りしたり噛み合せが不安定になってしまい,再矯正治療を行なわなければならなくなり,結果的に矯正治療期間にかかる期間が膨大になってしまう症例にしばしば遭遇します.
早く確実に歯列矯正をするためには,経験を積んだ矯正歯科医としっかりした管理システムの医院で当たり前の治療を受ける事がとても大切だと考えています.
参考になれば幸いです.
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この回答の相談
上の歯は八重歯もありかなりガタガタ歯の叢生です。
親知らずはすべて抜歯しています。早く確実に目立たずに歯列矯正したい。
星いのさん (福島県/18歳/女性)
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