対象:新築工事・施工
在来浴室の直接排水
- (
- 5.0
- )
横浜駅そばで設計事務所を開設している建築家です。
浴槽の直接排水には二つの問題を考えなければいけません。
1) トラップの構造
2) 接続の方法や機器
1)のトラップですが、下水道につながる管に直接つなぐという事は、悪臭や害虫、場合によっては汚水の逆流といった問題が発生します。
ですので、例えば上水と下水を直接つなぐことはクロスコネクションといって禁止されています。(通常そのような場所はありえませんが)
排水経路において逆流阻止は難しいし滅多にないので対策はあまりないのですが、悪臭や害虫対策としてはトラップというものを設けます。
トラップは管をS字やP字にしたり椀形の形状をつくって溜まり水をつくる場所のことです。この水は封水と言って、悪臭や害虫が侵入するのを阻止する蓋のかわりになります。
長い間水を流さないと封水が蒸発して悪臭などがする事があります。
SやP字のトラップは管を曲げているだけですが、椀トラップは場合によっては汚れが詰まる事があるので点検できることが望ましいです。
2)の接続方法と機器ですが、ユニットバスで浴槽も一体成形しているものは直接排水になっていますが、浴槽を置くものは間接排水になっている事が多いです。
在来浴室の場合、浴槽を置いた状態から接続するには為に人の手が入るスペースがほとんどありません。また、浴槽は配管を接続するような構造にはなっていません。
椀トラップなどを作って、その上に置いたら、とも考えられますがその場合にはトラップの清掃が不可能になります。
不可能ではありませんが、上記をクリアした形で直接排水の在来浴室にするのであればかなり慎重に構造を検討して設計しなければいけないと思います。
その辺がわかる設計事務所にご相談される事をおすすめします。
評価・お礼
03292010yuki さん
2013/07/05 18:53
お礼が遅れ申し訳ありませんでした。
とてもていねいなアドバイスをありがとうございました。
自分としては、直接排水は「当然」でしたが、こんなにイレギュラーで難しいという事に驚きました。
設計者に相談し、工務店選びの際も慎重にいたします。
ありがとうございました。
回答専門家
- 小松原 敬
- ( 神奈川県 / 建築家 )
- 一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
富士北山の木で家を建てませんか
富士の裾野で育った産地直送の天然乾燥無垢材を使って、エコで健康的な家造りをしませんか。無垢材対応金物工法・特殊ビスによる5倍耐力壁で、耐震等級3でありながら風と光が通る大開口をもつパッシブデザインの家がリーズナブルに建てられます。
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
新築計画中です。
家族に、強いアレルギー体質の者がいる為、シックハウス対策を慎重に進めています。
木造在来工法 漆くい 無垢の木材 造作家具 造作ステンレスキッチン 在来浴室 の計… [続きを読む]
03292010yukiさん (東京都/55歳/女性)
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A