対象:新築工事・施工
間接排水に関する法律の規定はありません。
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在来の浴槽の排水が、直接排水になっていないのは、浴槽の下の枡へ一気に汚れた水を落とすためです。直接排水管を接続して水を流すと間接排水の倍くらいの時間が掛かります。
排水時間さえ我慢出来れば直接排水しても何の問題にもなりません。間接排水のデメリットはまだあります。
下水の悪臭が上がってくる事です。通常は封水するためトラップを設けますが、浴槽の下の枡はメンテナンスの出来ない「地獄」になっていますので、「詰まり」の元になるトラップを設けることが出来ません。その為排水が終わればしっかりと栓をしなければ悪臭が上がってきます。
浴槽の栓は水を抜くためにあるだけではなく、悪臭が上がってこない様にする為の栓でもあるのです。つまり、清潔な部分と汚れ放題の部分を栓で区画しているのです。
間接排水の考え方は、浴槽の下の枡は屋外にあるインバート(汚水会所)と同じ扱いです。つまり浴槽の下の枡まで手入れすることは考えていないのです。
路地にある雨水会所やインバートの手入れはどの位の間隔でされるのでしょうか?通常は排水詰まりでも発生しない限り開ける事もないのではないでしょうか。
手入れの出来ない「地獄」が浴槽の下にあるのは気持ちの悪い話しですが、使い方さえ間違わなければ、実生活には何の支障もありません。
在来浴槽で直接排水しても、法的には何の問題もありませんが、トラップを設けて直接排水したからと言って、特に清潔になるわけでもありません。直接排水すれば排水口にトラップを設ける事が出来て、悪臭が上がるのを防げますが、トラップではゴキブリの侵入を防ぐことは出来ません。ゴキブリの足にカビの胞子がついていますので、あちこちでカビを撒き散らしながら動き回るでしょう。直接排水にしてもしっかりと栓をするに越したことはありません。
生活な空間と汚れても良い空間をどこで仕切るかを考えて、家の手入れがし易いと思う方法で家造りを考えれば解決策が見えてくるのではないでしょうか。
評価・お礼
03292010yuki さん
2013/07/05 19:21
お礼が遅れ申し訳ありませんでした。
これだけ横行している現状を、『手入れの出来ない「地獄」』と、表現してくださり気持ちがすっきりしました。
そして、『生活な空間と汚れても良い空間をどこで仕切るか』のアドバイスにハッとさせられました。
家作りにおいて、これからも多くの決定をしてゆかなければなりませんが、潔癖主義や自己満足な思い込みやこだわりをどこで仕切るかで、自分の気持ちの整理ができそうです。
ありがとうございました。
回答専門家
- 福味 健治
- ( 大阪府 / 建築家 )
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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この回答の相談
新築計画中です。
家族に、強いアレルギー体質の者がいる為、シックハウス対策を慎重に進めています。
木造在来工法 漆くい 無垢の木材 造作家具 造作ステンレスキッチン 在来浴室 の計… [続きを読む]
03292010yukiさん (東京都/55歳/女性)
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