対象:ペットの医療・健康
腹部のしこりについて
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はじめまして、アレス動物医療センターの沖田と申します。
歯石除去を一緒にすべきかどうかは別として(どの程度のものかもネット上ではわかりませんし)、2cmの腫瘤は手術したほうがよいのではないでしょうか。
人間もそうですが、腫瘍は必ずしも痛みは伴わず、基本的にはどこか大切な臓器に転移しない限りは、元気も食欲もあります。
そういう意味では、元気や食欲がなくなったころにはどこかに転移してしまった後であり、そのころにはもう手遅れとなっています。
手術をするならば今、という気がします。
もちろん血液検査で全身麻酔に耐えうる状態であること、レントゲン検査で肺転移などが認められないことなどの事前の検査をクリアしてからとは思います。
ただ悪性ならば少しでも早く取ってあげたほうが良いですし、良性ならばはっきりさせて後顧の憂いを断つのが良いのではないでしょうか。
何もせず後に後悔するよりは、早め早めの対応がよいのではと思います。
一度他院で検査を受け、セカンドオピニオンとしての意見を聞いてみることもよいとは思いますが、手術以外の検査となると、やはり前回同様注射器によるバイオプシーでの検査になると思われます。
この検査は麻酔が必要ないというメリットがあり、その代わり必ずしも重要な病変部を調べられるとは限らないというデメリットがあります。
もしかしたら、同じような検査結果、意見になるかもしれませんが、全身麻酔という大きな決断のために、他の先生の意見を聞いてみるということはけして悪いことではないと思います。
あくまで仮定の話ですが、もし同様の患者さんが目の前に現れたら、血液検査、レントゲンに異常がなければ、おそらく私も腫瘤摘出はお勧めするのではないかと思います。
評価・お礼
wankokko さん
2012/03/05 01:00
早々とご回答をいただき、有難うございます。
私も愛犬の年齢と体力を考えたらもう後はないと思い、自分でもネットで調べてみたのですが、どこにもバイオプシー検査のデメリットについては書かれて無く、検査の結果が曖昧なことに不信感を持っていました。
(去年母が亡くなる前の手術に色々と問題があったので、特に神経質になっていたのかもしれません。)
でも分かり易い説明と先生の仮定のお話を読んで安心しました。
家族ともう一度相談の上、手術を考慮してみます。
有難うございました!!
回答専門家
- 沖田 将人
- ( 富山県 / 獣医 )
- アレス動物医療センター センター長
地域に密着したワンランク上のホームドクターを
アレス(Alles)とはドイツ語で「あらゆること」を意味します。インフォームドコンセントの充実、年中無休、CTスキャナ導入など動物たちの幸せにつながることなら、飼い主様のあらゆる要望にお応えしたい。そんな願いを込めて診療に取り組んでいます。
(現在のポイント:-pt)
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