対象:住宅設計・構造
耐震性能は柱の太さよりも壁量で決まる事が多いです。
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大阪で設計事務所をしています。
木造住宅の場合、2”x4”も同じですが、柱の耐力よりも壁の量で耐力が決まる事の方が多いです。唯一柱が土台にめり込む検討を行う際に、一件の家で1~2箇所4寸柱を使用しないともたない部分が出てくるかと思います。これは全て壁の取り方、間取りの決め方に由来します。
3.5寸柱を使う業者さんでもしっかり構造計算をして下されば問題ありません。ただ、木造で二階建ての場合、構造計算と説明しながら、実際は単に壁の量だけを計算する壁量計算で済ませる場合もあり、その場合ですと柱のめり込みの検討等は行いませんので危険です。
「構造計算と云うのは許容応力度計算を行うと言う事ですか?」とはっきり確認しましょう。
壁量計算も建築基準法に明記された計算方法ですので、それ自体違法ではないのですが、昨今の様に地震が多発しますと、人の生命を守る為の最低の基準を定めているに過ぎない建築基準法だけでは心もとなく感じます。
これから造る家は木造住宅と云えども、許容応力度計算を行うか、住宅性能表示制度に規定される耐震等級を高等級なものを目指されるか、いづれかの手段を選ばれた方が良いかと思います。
業者さんの説明された、「構造計算的に必要なところには金属を使用するが、基本は木(ほぞ?)を組み合わせる)を使用する」と云うのは、単に在来木造軸組工法で、特殊な金物工法を用いません。と言う意味で特に特別なことは言っておられません。
評価・お礼
おにいや さん
2011/08/26 22:42福味様 専門家からの貴重な見解をいただき誠にありがとうございました。とても勉強になります。許容応力度計算や住宅性能表示制度に規定される耐震等級を高等級にすれば、3.5寸の太さの柱でも強度の面では問題ないという認識でよろしいのでしょうか?見えない部分だからこそ安心できるものを選びたいとは思います。
回答専門家
- 福味 健治
- ( 大阪府 / 建築家 )
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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この回答の相談
家を新築するにあたり、プランや価格面で業者を2つに絞ったところ、使う柱の太さがそれぞれの会社で異なることがわかりました。どちらの業者もそれぞれの良いところしかいわないの… [続きを読む]
おにいやさん (埼玉県/48歳/女性)
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