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対象:人材育成

中沢 努
(コンサルタント・研修講師・講演講師)

閲覧数順 2016年12月06日更新

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社内講師による研修の難しさ

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 現場の事例・私の体験

  今は社内研修のお仕事を頂く立場の私ですが、企業人事として社内研修を企画するという逆の立場も長く経験してきました。

 

  特に中小企業で社内研修をやろうとすると、研修会社に頼むほど予算もないし、懇意の講師もいないし、社内講師で何とかしようと考えることは、意外に多いように思います。

  確かに外部講師を頼むと相応のお金がかかりますし、時としてこちらの意図する効果が得られないこともあります。(これは講師の力量の問題だけでなく、意図する研修内容の伝え方やテーマと講師の相性など、依頼する側の問題もありますが・・・。)  「それなら社内で何とかしてしまおう」となります。

 

  私はIT系の企業にいましたが、この手の会社では表向きに人材育成を売り物にしていることが多く、新卒採用などでは「きちんと研修して育てます!」的な言い方でアピールします。よって社内研修も、新入社員対象の技術研修の比重が必然的に重くなり、これを講師役の社員が手作り感満載で実施していました。昔はこんな感じで研修している会社が多かったですが、これでは当然テーマも進め方も偏りが大きいですから、最近は各社ともにずいぶん改善されて、研修対象も社内各階層に、テーマも技術スキルだけでなくヒューマンスキルやマインドも、社内講師だけでなく外部講師も、という形になってきています。

 

  最近ある会社で、「社内講師で研修したが、大変な不評だった」というお話を聞きました。内容をよく聞くと、一方的な講義形式の研修を毎日2~3時間ずつで計3日間、テーマも財務諸表とか労働法規とか、一般知識として知っておいた方が良いがすぐに活かすというものでなく、講師は関連部門の人が持ち回りでやったということでした。たぶん「研修をやれ」と言われ、思いついたテーマで話ができそうな人を社内講師に仕立てて、とりあえずやったということなのでしょう。

 

  私はそのお話を聞いた時、企画された方や講義された方には大変失礼ですが、「そんな研修は受けたくない」と思ってしまいました。前向きに捉えようとしてもやっぱりつまらなそうですし、つまらない研修は次の実施にも悪影響になります。「この前は役に立たなかったし、今度も同じだろう」と思われます。片手間のやっつけ仕事の研修ならば、やらない方がマシです。

 

  社内講師で研修する場合、テーマや進め方によって向き不向きがあります。

  この例のように「講義する」という形の場合、興味を持って話を聞いてもらうには相応の話術やテクニックが必要です。よほど話がうまい人でない限り、社内講師は不向きということになります。他にもマネジメント手法やビジネスマインドといったテーマでは、失敗が多く見受けられます。受講者が講師役の仕事ぶりも知っているため、「お前に言われなくない」「お前に言う資格はない」なんてケースが出てきます。このあたりを社内講師で行おうとするならば、相応の講師人材をきちんと育成することが必要でしょう。

  一方向いていることで言えば、社内で必要なスキル共有、社内課題の改善や解決、その他社内事情に基づいた取り組みは、社内講師の方が的確な進め方ができます。外部講師では事情の理解に時間がかかったり、ピントがずれたりすることがあります。

 

  私が使い分けていたのは、社内に専門家がいる技術や知識の共有、社内テーマへの取り組みは社内講師、社外でも通用する一般的なスキルやノウハウ、原理原則を学ぶには外部講師ということでした。また「リーダー」的な立場で取り組むなら社内講師、「先生」的な立場なら主に外部講師(テーマによっては社内人材もいる)としていました。やはり即席の社内講師がいくら先生づらをしても、通用するのはせいぜい新入社員くらいまでではないでしょうか。

 

  社内研修に熱心な企業では、社内講師の育成にも熱心に取り組んでいるところがあります。外部講師やセミナーから得た内容やノウハウを、社内人材にしっかり植え付けて展開しようということです。

  そんな取り組みで、中身も伴ったプロフェッショナルな社内講師が増えていくならば、とても素晴らしいことではないかと思います。

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